コンサル業界特集
2024.09.11
戦略コンサルタントとは?仕事内容や求められるスキルを解説
コンサルタントにはさまざまな種類があります。なかでも、戦略コンサルタントは人気が高く、世界的に有名な外資系戦略ファームや、大手コンサルティングファームの戦略チーム出身の著名人が執筆した著書は数多く存在し、中にはたびたびニュースなどにも出演される方がいます。
コンサル志望の方の中には戦略系コンサルティングファームに転職して戦略コンサルタントを目指したいと考えている方も多いでしょう。
本記事では、戦略コンサルタントの仕事内容や魅力、求められるスキルなどを紹介します。
目次
戦略コンサルタントとは?仕事内容や魅力を解説
はじめに、戦略コンサルタントの概要や仕事内容、魅力などを解説します。
戦略コンサルタントの概要や仕事内容
戦略コンサルタントとは、全社戦略立案、M&A、新規事業の立ち上げなどのように企業が抱えている戦略的問題を解決するコンサルティングを行う仕事です。これらはほとんどの場合、クライアント企業の経営層/CxOクラスの意思決定に関わるものになります。
例えば、今までやってきた事業が時代にそぐわなくなった、などの背景において、全社戦略としての事業の取捨選択・リソースの再配分や事業間シナジーによる成長の道筋を検討したり、今まで培ってきた経験や地盤を活かして新規事業を立ち上げる、M&Aによる成長を描く戦略立案を行う、などのような案件です。
コンサルティング業務を行う際に対峙するのは、主に経営層/CxOクラスになり、必然的に少数のクライアント先の経営層とやり取りをすることになります。上流の意思決定に関わる案件ですので、クライアント社内にオープンにできない、秘匿性の高い案件も多く存在します。
コンサルタントはチームを組んで業務にあたることは多くのコンサルティング業務と同様ですが、往々にしてメンバーは少数精鋭でのチーム構成になることが多いです。
昨今では、戦略立案にとどまらず、戦略実行も含めて支援を行うケースがあり、その場合には案件によりますがクライアント内の経営幹部・ミドルクラスを巻き込んだ支援になっていきます。
戦略コンサルタントと経営コンサルタントの違い
戦略コンサルタントとよく似た言葉として経営コンサルタントがあります。
経営コンサルタントという言葉自体は経営に携わるコンサルティング業務従事者を広く指す言葉として戦略コンサルタントや業務コンサル、ITコンサル等を広く包含するものとして用いられる場合もありますが、ここでは違いとしてとらえるために、便宜的にクライアント企業のミドルクラス(事業部長・部長クラス)に対して事業戦略、業務改革、IT戦略などを行うものを指すことにします。
経営コンサルタントも企業の経営に関する問題を解決するコンサルティング業務を行う点では同じです。しかし、戦略コンサルタントはクライアント企業のあるべき姿から考えどのような道を進めば経営的な成功を納めるかを考えることから始まるのが主な業務なのに対し、経営コンサルタントはある程度経営方針や経営戦略がある中で、当該事業が事業目標を達成するためにどうあるべきか、何をすべきかといったことを考えるのが主な業務です。
おおよそは違いとして最も大きいのは対峙するクライアントのレイヤーがトップマネジメント(経営層/CxOレイヤー)かミドルマネジメント(事業部長・部長レイヤー)かであり、その結果として議論するべき点、つまり論点がこの会社がどうあるべきかに比重があるのと、何をすべきかといったHowにより比重があるかの違いということになります。Howの比重が高くなる結果、従事するのが業務改善であったり、テクノロジーを活用した事業変革だったりというように分野が分かれていくイメージです。
ただし誤解をしてはいけないのは、ここでの経営コンサルタントであっても、目の前のHowばかり実行ばかりではなく、この事業はどうあるべきか・ITの観点でどうあるべきか、そのために何をすべきかは考えているわけで、戦略コンサルとはレイヤーの違い/視点の違いということだと捉えるといいかと思います。
戦略コンサルタントの魅力
戦略コンサルタントは、クライアント企業がかかえるさまざまな経営的な問題を解決するために、広範囲にわたる知見が求められます。そのため、営業・人事などの特定の分野に縛られず会社の経営に関わるさまざまな分野に関わり、問題解決のために働きたいと考えている方にとっては、非常にやりがいのある仕事です。
また、経営層/CxOが頭を抱える問題の解決を求められるため、問題の難易度が非常高い(かつ、そもそも問題が特定されてない)です。その分、結果を出した場合は高額な報酬が得られるため、問題が難しいほどやる気が出るタイプや向上心が強い方、高給を得られるなら仕事が大変でもかまわないといった方にはやりがいがある仕事に感じられるでしょう。
その一方で、常に自己研鑽と高い生産性が求められ、競争も激しいといった大変さもあります。
戦略コンサルタントに求められる能力
戦略コンサルタントに求められるスキルは、ほかのコンサルタントに求められるものと大きな差はなく、論理的な思考や仮説構築力、コミュニケーション能力などが挙げられます。
戦略コンサルタントが接するのは、クライアント企業の経営層/CxOクラスであり、企業の方針を決定する人たちです。彼らも経営者としての自負や経験がある以上、生半可な提案やアドバイスでは受け入れてもらえません。そのため、コミュニケーション能力といっても「誰とでも和気あいあいと話せる能力」ではなく、こちらが出した提案に納得してもらえる説得力や、交渉力が要になってくるでしょう。
論理的思考能力や仮説構築力はある程度独学で鍛えられる部分もありますが、ここでいうコミュニケーション能力はプロジェクトの場数を踏み経営陣と対峙していくことで成長する要素もあり、苦労しながら試行錯誤をしている方もいます。
また、プロジェクトが佳境になってくると、長時間の残業が当たり前になったり休日返上で仕事をしたりするケースが珍しくありません。コンサルタントは「激務」といったイメージがありますが、それにたがわぬ働き方になることもあるでしょう。そのため、精神的なタフさや体力が必要とされる職場も多いです。
そのほか、社外秘の情報を知るケースも多いので、高い倫理観や強い責任感も求められます。
戦略コンサルタントになるには資格が必要?
戦略コンサルタントになるには、特別な資格は必要ありません。
しかし、自分が持つスキルを客観的に証明するために、海外有名大学でのMBA(経営修士号)などは提案の説得力を増し顧客からの信頼が得られやすくなる場合があるでしょう。また、財務的な視点は必要不可欠になるので、その意味では公認会計士などの資格をもっていればその知識が役立つ場合もあります。
このほか、海外進出や海外企業の買収・協業なども戦略の一環として行うケースがありますから、英語が必要になってくる場面も珍しくありません。
戦略コンサルタントになるには?
戦略コンサルタントになるには、戦略コンサルティングファームに転職・入社することが一般的です。ここでは、戦略コンサルタントに主に転職する方法を紹介します。
戦略コンサルティングファームは中途入社を受け入れている
コンサルティングファームは常時有能な人材を募集しているところも多く、公式サイトで募集要項を公開していたりエントリーできたりする会社もあります。
戦略コンサルティングファームは他種のコンサルティングファームに比べると給与も高い傾向があるため、知名度のある会社は大変人気があります。特に外資系戦略ファームは社員数が少ないことからもわかるように採用人数が少なく、それに対し応募者が多いので大変狭き門となっています。
未経験でも戦略コンサルタントになれる?
実際に戦略系ファームの中でも未経験から入社した方は多く存在します。総合商社や大手メーカー等に勤務していて戦略コンサルティングに活かせる経歴があったり、コンサルタントの適性があったりすると採用してもらえる可能性があります。高いレベルが求められますが、入社後のトレーニングも充実している会社もあります。
まとめ:戦略コンサルタントは仕事の難易度は高いがやりがいがある
戦略コンサルタントは、仕事の難易度は高いですがやりがいはある仕事です。特に、経営者としての幅広い視野を持ってさまざまな問題解決に取り組みたい方には適しているでしょう。
戦略コンサルタントに直接話を聞いてより理解を深めたい方は、『GradsGuide』の利用がおすすめです。
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口コミサイトにもたくさん情報がありますが、誰でも匿名で投稿できるので信頼度が低いデメリットがありますよね。
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戦略コンサルタントを目指そうかどうか迷っている方にも役立つでしょう。
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