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2025.10.13
KPMGジャパンがAIセキュリティ強化に本腰:AIレッドチームサービス開始の意味
KPMGジャパンは2025年9月、企業が導入したAIシステムの脆弱性を“攻撃者目線でチェックする”「AIレッドチーム」サービスを開始しました。AIガバナンスやサイバーセキュリティ対策を強化したい企業にとって、非常に注目度の高い動きです。
本記事では、元記事をやさしく要約しつつ、KPMGへの転職を考えている人が特に知っておきたいポイントを中心に解説します。
目次
AIレッドチームとは?– その狙いとKPMGの実施内容
AIレッドチームとは、AIシステムに対して“攻撃者がどのように侵入・操作しうるか”を模擬演習する手法です。
本サービスでは、次のような流れで評価と改善支援を行います。
- 攻撃シナリオ設計:どのような攻撃者が来るかを仮定
- 疑似攻撃実施:AIシステムに対して脆弱性を探す
- 評価と報告:防御の効果や隙間を分析し、改善提案まで含めたレポート提出
KPMGは、AIガバナンスに関する国際的枠組みや法制度の動向も取り入れながら、演習から振り返り・改善提案まで総合支援を提供する体制を整えています。 KPMG
また、KPMGはグローバルに9,300名以上のセキュリティプロフェッショナルと連携し、CREST認定を受けた専門家による本格的なテスト体制を活用する点も強みです。 KPMG
用語解説:AIガバナンス/レッドチーミングとは?
| 用語 | 説明 |
|---|---|
| AIガバナンス | AIを使う際のルールや枠組み(倫理、法規制、説明責任など)を整える枠組み。 |
| レッドチーミング | 攻撃者視点で脆弱性を探し、防御体制の有効性を検証する演習手法。通常のペネトレーションテストよりも戦略/シナリオ重視。 |
転職者視点:この発表から読み取るKPMGの“変化と狙い”
この動きから、KPMGで働く/働きたい人にとって重要な示唆がいくつか得られます。
1. 技術+ガバナンス融合の強化
AIレッドチームは単なる技術領域だけでなく、法制度・ガバナンス観点とも密接に関わるため、技術とポリシー理解の両輪を持つ人材への期待が高まるでしょう。
2. セキュリティ分野のキャリア機会拡大
AIを守るというテーマは現在注目度が高く、KPMGのセキュリティ部門やリスク部門における新しい案件獲得の布石になります。これに関われるチャンスは増える可能性があります。
3. 求められるスキルの変化
AI知見(機械学習、モデル攻撃手法など)+サイバーセキュリティスキル(侵入テスト、脆弱性分析など)+法制度理解が重要性を帯びてきます。単一スキルだけでは通用しにくい複合力が問われそうです。
| スキル分野 | 具体例 |
|---|---|
| AI・ML理解 | モデル構造・攻撃手法(逆攻撃、データ汚染、入力操作) |
| サイバー技術 | 脆弱性診断、侵入テスト、レッド/ブルーチーム運用 |
| 法制度・ガバナンス | AI規制(EU AI法案など)、企業内ガバナンス制度の設計 |
KPMGの組織体制との整合性とチャレンジ
このAIレッドチームサービスは、KPMGジャパンの監査・税務・アドバイザリーという複数事業分野の連携構造と整合します。KPMGでは、コンサルティング部門とあずさ監査法人等が連携して、ガバナンスや評価を含め包括的支援を行う体制を取ると明示されています。 KPMG
とはいえ、チャレンジもあります:
- AIとサイバーセキュリティの急速な進展を常に追いつく必要
- 攻撃手法が未成熟かつ変遷が速い分野で対応力が問われる
- 顧客企業内部でガバナンスを動かす合意形成力・説明力も重要
転職希望者へのアドバイスまとめ
このニュースリリースから得られる示唆を生かすなら、以下のように準備を進めるとよいでしょう。
- AIと攻撃手法の基礎知識を押さえる
モデル攻撃、対抗手法、防御設計などを学んでおくことで、レッドチーム演習に関わる際に即戦力化できます。 - セキュリティ実践経験を積む
侵入テスト、脆弱性診断など、現場で使えるスキルを持っていることが評価されやすいでしょう。 - ガバナンス・制度理解も深める
AI規制、プライバシー法、内部統制など制度横断的な知識を補強しておくと強みになります。 - 提案力・説明力を鍛える
技術だけでなく、非技術系の意思決定者にも伝えられる能力が求められます。
このAIレッドチーム開始は、KPMGが“AIをただ使うだけでなく守る”フェーズに本格参入する宣言とも言えます。KPMGを志望するなら、技術 × ガバナンス × 実行力を備えた人材としてのポジションを意識するといいでしょう。
出典:KPMGジャパン、AIセキュリティのためのレッドチームサービス提供開始
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