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デロイトが内部崩壊といわれている理由は?発信元と真偽について解説

デロイトが内部崩壊といわれている理由は?発信元と真偽について解説

デロイトトーマツグループは、監査・保証業務・リスクアドバイザリー・コンサルティング・ファイナンシャルアドバイザリーなど幅広い分野をカバーしている、日本最大級のビジネスプロフェッショナルグループです。

しかし、最近、「デロイト」で検索すると「内部崩壊」というキーワードが併せてヒットするようになりました。

デロイトトーマツグループの関連会社に就職・転職を考えている方の中には、「会社の経営が危ないのでは?」と不安になっている方もいるでしょう。

本記事では、なぜ今デロイトが内部崩壊していると言われているのか、その理由や真偽のほどを紹介します。

デロイトとはどんな会社

デロイトトーマツグループとは、日本で最大級のビジネスプロフェッショナルグループの1つです。

日本における4大監査法人の1つとして知られている有限責任監査法人トーマツをはじめ、監査・保証業務・リスクアドバイザリー・コンサルティング・ファイナンシャルアドバイザリー・税務及び法務など、幅広い分野をカバーする5つの会社から構成されています。

さらに、世界4大監査法人の1つデロイト トウシュ トーマツのメンバーファームでもあります。

そんなデロイトのメンバーファームとして日本のコンサルティングサービスを担うデロイトトーマツコンサルティングは、東大・京大2025年新卒人気企業ランキング第3位に入っているほか、転職先としても人気です。

このほか、東洋経済オンラインが2023年2月に発表した「入社が難しい有名企業ランキング」でも、14位に入っており、優秀な学生からキャリアアップを考えている転職者まで幅広く人気がある企業です。

デロイトトーマツコンサルティングが内部崩壊している?

ここでは、なぜデロイトで検索すると「内部崩壊」と併せてヒットするのか、理由を説明します。

発端は経済雑誌の記事

「内部崩壊している」といわれている理由は、経済雑誌の特集です。

経済やビジネス書籍や雑誌を中心に出版している「ダイヤモンド社」が運営している「ダイヤモンドオンライン」上で、2023年11月「デロイト内部崩壊」という連載が組まれています。

2024年4月まで連載は13回を数え、現在は最新記事以外は有料配信されています。

また、同社は「デロイト内部崩壊」に先んじて、2023年7月より「コンサル大解剖」という特集も組んでおり、そちらのほうでもデロイトトーマツコンサルティングに関する批判的な記事も掲載されています。

デロイトが内部崩壊しているといわれる根拠は?

「デロイト内部崩壊」によると、デロイトトーマツグループの中でも内部崩壊が進んでいるのは、デロイトトーマツコンサルティングとのことです。

2023年11月に掲載した記事の中で、ダイヤモンドオンラインはデロイトトーマツコンサルティングは外部的な要因ではなく、経営ミスをはじめとする内部的な原因で業績が悪化していると述べています。

また、2024年4月24日に最新記事として「【独自】プッチンプリン出荷停止の「主犯」はデロイト!グリコのシステム刷新で1年遅延の末に障害発生“ボロボロ案件”の実態」が掲載されました。

江崎グリコは2024年4月初頭より、基幹システムを切り替えた際に発生したシステム障害が原因でチルド商品の出荷を停止しています。

なお、江崎グリコの広報は基幹システムの切り替えに関わった企業の名前は公開していません。
<江崎グリコ株式会社プレスリリース>

一方、ダイヤモンドオンラインの記事では独自取材によってデロイトトーマツコンサルティングが関わっていると突き止めたと述べています。

デロイトトーマツコンサルティングの内部崩壊は事実?

ダイヤモンドオンラインを運営しているダイヤモンド社は、1913年に創業した歴史ある出版社です。

また、ダイヤモンド・オンラインは同社が「経営者・マネジャーなどの意思決定層をメインターゲットとする、日本を代表するビジネス情報オンラインメディア」と位置づけています。

そのため、「デロイトトーマツコンサルティングは危ないのではないか?」と不安に思っている方もいるでしょう。

ここでは、デロイトトーマツコンサルティングの内部崩壊の真偽はどうなのか解説していきます。

デロイトトーマツコンサルティングの内部崩壊に関する記事を掲載しているのは一社だけ

デロイトトーマツコンサルティングが内部崩壊している、という記事を掲載しているのは、2024年5月現在、ダイヤモンドオンラインのみです。

「デロイト 内部崩壊」で検索するとヒットするのはダイヤモンドオンラインの記事と、同社の記事を紹介しているブログなどのみとなっています。

X(旧Twitter)を検索しても、デロイトが内部崩壊している、危ないといった呟きを行っているのは、ダイヤモンドオンラインの記事を根拠としているものが大半です。

システム障害もデロイトトーマツコンサルティングが原因?

復旧の見込みが来月に延びた江崎グリコのシステム障害の原因もデロイトのような意見も見受けられますが、やはり根拠はダイヤモンドオンラインの記事のみです。

江崎グリコの広報は、システム切り替えに関わった企業の名前を正式に公表していません。

江崎グリコのシステム障害は世間で大きな注目を集めているので、ブログやSNSでも盛んに記事や意見が発信されています。

しかし、元をたどれば1つだけの記事を根拠にしているだけなので、信ぴょう性にはやや欠けるともいえます。

デロイトトーマツコンサルティングが内部崩壊しているとは断言できない

デロイトトーマツグループは日本で最大級のビジネスプロフェッショナルグループです。

中でもデロイトトーマツコンサルティングは、多くの会社の支援やサポートに関わっており、デロイトの日本におけるコンサルティングサービスの中心を担っています。ダイヤモンドオンラインが発表している記事の通り内部崩壊が進んでいるならば、多数の企業が影響を受ける可能性があるでしょう。

しかし、現在のところスクープを謳っているせいもありますが、デロイトトーマツコンサルティングが危ないと報じているところは、同社のみです。

オンライン雑誌の記事は紙面の記事に比べると拡散力が高いので、1つの記事でもアクセス数が多ければサジェストになりやすい傾向です。

現在のところ、ダイヤモンドオンライン以外の経済誌でデロイトトーマツコンサルティングが危ないといった内容の記事が掲載されてはいません。

影響が大きくなることを恐れて、デロイトトーマツコンサルティングが自ら「経営状況が悪化している」と公言するまで記事にできないといった意見もあります。

それでも、現在の段階で「デロイトトーマツコンサルティングは危ない」と決めつけることはできないでしょう。

まとめ:過剰に不安を抱かず今後を注目していくのがおすすめ

就職・転職を考えている会社が内部崩壊しているという権威ある雑誌の記事に掲載されると、不安になる方もいるでしょう。

しかし、現在のところ「内部崩壊が進んでいる」という記事を出しているのはダイヤモンドオンラインだけです。

今後、もしかしたらデロイトトーマツコンサルティングのほうから正式な発表があったり、会社を退職した社員から「実はあの時……」といった話しがでてくる可能性はあります。

しかし、現在の段階で過剰に心配して就職先や転職先を別の会社に変えるのは、時期尚早といえます。

「そのような意見も出ている」と心に留めつつ、就職や転職活動を続けていくのがおすすめです。

コンサルティングファームのOB/OGに直接話が聞けるGradsGuideには、デロイトトーマツコンサルティング出身者も多数登録しています。

在籍していた当事者から実際のところはどうなのか、入社するにあたって理解しておかなければいけないことなど直接話を聞くことができます。また、デロイトトーマツコンサルティングで得られる経験やキャリア形成、退職後の次のステップなども相談できるので是非気になる方は利用して参考にしてみてください。

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記事監修者:渡辺 貴明

メルセネール株式会社取締役。東京工業大学工学部卒業。
大学卒業後、独立系コンサルティングファームにて製造業のクライアントを中心に業務改革支援に従事。その後、アビームコンサルティング株式会社の戦略部門に転じ、経営戦略・事業戦略策定やM&A、新規事業開発、組織/人材開発に従事。
メルセネール株式会社では職業選択における情報の非対称性の解消を目指し、コンサル業界への転職者に向けたコンサルOB/OG紹介サービスGradsGuideを運営、事業責任者を務める。

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