インタビュー
2024.03.11
未経験からのコンサル転職。「自分らしく生きるために飛び出す」転職とは?
はじめに
こんにちは。GradsGuideの大竹です。今回は《コンサル転職経験者インタビュー第3弾》をお届けします。未経験からコンサルティングファームへ転職する場合、特にどのようなことを意識すべきなのでしょうか。今回は未経験からコンサルティングファームへ転職されたのち、更にコンサルティングファーム間で転職した経験を持つ森尾さん(仮名)をお招きし、転職活動の体験談をお聞きしました。皆さんのコンサル転職活動に、ぜひお役立てください!
※こちらの記事はnoteにも投稿しております。
プロフィール
森尾洋平さん(仮名)
新卒で自動車メーカーに就職。社会人大学院でのMBA取得を経て大手総合コンサルティングファームに転職。主にメーカー向けのコンサルティングに従事。その後、再び外資系戦略ファームに転職(退社済)。
「自分はこの領域で戦う。」コンサル転職の決め手とは?
ーーコンサルティングファームに転職しようと考えるまで、どのような経緯があったのですか?
森尾さん:前職の自動車メーカーで先行開発を担当していたのですが、技術的に成立する一方で結局世に製品として出なかったものがありました。そこで、「ビジネス面から考えてものを作る」ことを考えたとき、知識を補うためにMBAを取得することを決めました。
転職を決めた理由は2点ありまして、1点目は経営とは何かを学ぶ中で、この会社に留まって20〜30年後にビジネスを考えるよりは、もっと早い段階で技術をビジネスにつなげることをしたいと考えるようになったことです。そうなると、コンサルが一番近道かなと。
2点目はMBA講師の存在です。講師の方々や一緒に学んだ方々がロールモデルとなりました。端的に言うと「かっこいいな」と思いまして。大企業にいたら気付かないような、「自分はこの領域で戦っていく」という意思がはっきりされた人々の生き様を目の当たりにし、自分もそうなりたいと考えるようになりました。
ーーどうやって情報収集をされましたか?
森尾さん:コンサル転職に興味を持ってからは自分で本を読んだり、いろいろな人の話を聞いたりしました。講演会が開催されることがあるので、そこに行ったりしましたね。あとは、転職エージェントの話をいくつか聞いたりもしました。
ーーなるほど、転職エージェントを活用されていたとのことですが、どのような基準で選ばれたのでしょうか?
森尾さん:まず実績があるか否かで大きく絞り込み、あとは担当者が自分を理解して紹介をしてくれるかを重視しました。やりたいこと、適性を考えるとここで絞るべきだというアドバイスをくれるかですね。エージェントは組織というよりは個人を見て決めました。エージェントには、期間としては半年ほどお世話になりましたね。
ーーありがとうございます。転職活動の対策はどのように行っていたのですか?
森尾さん:主には自分で本を読んで対策することが中心でした。ケース面接に関する本が多かったですね。エージェントの方と行った面接対策は1回くらいで、あとは応募書類をどう用意するかといった相談が主でした。
志望動機が一番大切だと思っていたので、添削というよりかは自分の思考を整理するために壁打ちをしてもらった記憶があります。
ーー特に工夫や意識をされたことはありますか?
森尾さん:そうですね。そもそも志望動機を考えるにあたってはエンジニアとしての技術的な詳しさは求められていないということに気付きました。自分がやってきたことを捉えなおすことに意識的に取り組むようになりました。
ーーそういった対策を現職・MBAと並行するというのはどのような感じだったのでしょうか?
森尾さん:MBAは土日にも入っているので、対策との両立は時間の面で大変でした。とはいえ、面接自体は有休を使って月に1回くらい行っていたので、そこまで大変だった記憶はないですね。会社には迷惑をかけないようにしていました。
情報収集は念入りに。転職にあたって気を付けたこと
ーー最終的に転職先を選ぶ際、何を重視されましたか?
森尾さん:幅広くサポートをできるかです。そこで、大手の総合コンサルティングファームを志向しました。中でも製造業や自動車のチームを持っていて、そこにコミットする環境があるかを重視しました。あとはやっぱり人ですね。会った方に対し、「詳しいな」とか「すごいな」と思えるかどうかは当時大切にしていたと思います。
ーーコンサル転職をするにあたって、実践してよかったことや後悔されていることは何かありますか?
森尾さん:あんまりミスマッチはなく、想定の範囲内でした。良いこと・悪いことを両方聞いておくのが重要だと思っています。
ITの案件が多いファームだったのですが、ITの素養は自分にないし、将来的にそちら方面に成長していきたいわけでもなかったので、その中で自分が何をやっていくかを消化したうえで入社したので違和感が無かったのだと思っています。
これが逆に「戦略案件を沢山できるよ」のようないい話ばかり聞いていたら、そうも行かなかったかもしれません。
ーーということは、内定後に想定とのギャップを感じられることはそこまでなかったのでしょうか?
森尾さん:そうですね、環境としてはなかったですね。ただ、入ってすぐに大きなギャップを感じることはなかったのですが「思ったよりは戦略案件がないな」と感じることはありました。
これは2回目の転職の動機とつながるのですが、わかってはいたもののやはりITの案件が多く、製造業を担当する仲間があまりいないなと……。数年働く中で、もう少し仲間がほしい、と思うようになりました。これは数年働く中で気付いたギャップです。
ーー未経験からコンサル転職を検討されている方に一言お願いします!
森尾さん:やりたいことがあれば飛び出せばよい、と思っています。「自分の可能性を信じること」、「自分らしく生きること」はMBAに通いながら大切にしていた言葉です。ぜひやってみたいと思ったら飛び込んでみてください。
とはいえ、飛び込んだ後にできる限り失敗しないように情報収集をしたり、信頼できる人を見つけて相談をしたりすることは重要です。もちろんそれが転職先で一緒に働く人だったらベストではありますね。そうでなくても、情報を集める動きをしてみるのが重要です。
ーーありがとうございました!
さいごに
森尾さんがコンサル業界への転職を決められ、1回目の転職を成功させるまでのお話を伺いました。森尾さんが転職活動の中で重視されているポイントをご理解いただけたかと思います。ぜひ転職活動を始めるにあたって、参考にしてください!
森尾さんの転職ストーリーは《後半》に続きます。後半では2回目の転職に注目してお話を伺いました。
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