コンサル業界特集
2024.08.23
コンサルタントとは?種類や仕事内容・転職事情を簡単に解説
近年、様々な分野でコンサルタントが活躍しています。「コンサルタントとはどのような仕事か」「給与が高いと聞くが、未経験でも転職できるのか」といった疑問を持っている方も多いでしょう。
本記事では、コンサルタントの種類や仕事内容、転職してコンサルタントになる方法などを簡単に解説します。
コンサルタントの仕事に興味がある方やコンサルタントへの転職を検討している方は、参考にしてください。
目次
コンサルタントとはどのような仕事か
コンサルタントとは、クライアントが抱える課題を解決するために戦略を立てたり助言をしたりする職業です。会社を経営していると、さまざまな課題が発生します。すべて、自社で解決できればよいのですが、社内の人材だけでは解決が難しい場合もあるでしょう。
コンサルタントは、会社が解決したい問題のプロフェッショナルとしてアドバイスをしたり解決のアイデアを提示するなどして、出した結果に対して報酬を得ます。
なお、コンサルタントの業務は「コンサルティング」と呼ばれています。コンサルタントはコンサルティング業務を行う人のことを指しています。
コンサルタントの種類や働き方を簡単に解説
コンサルタントの大部分は、コンサルティングファームと呼ばれる企業に属しており、会社から指示を受けてクライアントの元におもむいてコンサルティング業務を行います。コンサルティングファームは戦略、財務、M&A、IT、人事、マーケティング、SCM、CRMなどそれぞれに専門分野があり、企業は解決したい問題に応じてコンサルティングファームに依頼します。
主なコンサルティングファームの種類は、以下のようなものが挙げられます。
戦略系 | 主に経営幹部/CxOクラスを相手に企業の経営戦略に関するコンサルティングを行う。全社戦略、中長期戦略策定、新規事業立案、M&A戦略など |
総合系 | 戦略やITなど特定の分野に縛られず企業が抱える問題を総合的に解決する。経営レベルから事業レベル・機能レベルまで幅広く扱うため、対峙するクライアントも経営幹部クラスから現場まで幅広い |
IT系 | 企業のIT戦略からシステムの導入までIT領域全般を手掛ける。近年はシステム再構築や導入だけでなく、DXをテーマとして営業改革・マーケティングや事業開発に絡む案件も拡大している |
医療系 | 医療機関や医療機器メーカーなどをクライアントとし、医療系に特化。M&Aからオペレーション変革、システム導入など幅広く取り扱う |
組織人事系 | 主に人事部門に関するコンサルティングを行っており、人事制度や人材開発、人材採用などHRにかかわる幅広い問題解決を行う |
FAS系 | 主にM&Aに関係するコンサルティングを行っており、M&A戦略からPMIまで幅広く手掛けている。その他、事業再生・再編なども扱う |
この他にも、監査法人系の財務コンサルティングや、リスクコンサルティングなど、様々な分野に対するコンサルティングファームが存在します。
なお、コンサルタントの中には一定期間コンサルティングファームで働いてキャリアを積み、顧客を獲得したうえで独立開業する方もいます。
コンサルタントになるには?
コンサルタントになるには、国家資格が必要な分野と特に資格が必要ない分野の2つがあります。ここでは、コンサルタントになる方法について詳しく解説していきます。
国家資格が必要なコンサルタント
コンサルタントの中でも以下の3つは国家資格です。
- キャリアコンサルタント
- 労働安全コンサルタント
- 労働衛生コンサルタント
キャリアコンサルタントとは、労働者の職業の選択、職業生活設計、職業能力の開発や向上に関わるコンサルティング業務を行なえます。2016年に国家資格となった登録制の名称独占資格であり、有資格者以外は「キャリアコンサルタント」や紛らわしい名前のコンサルタントと名乗れません。
労働安全コンサルタントや労働衛生コンサルタントとは、労働者の安全衛生水準を向上させることを目的とした、事業場の診断・指導を行える資格です。労働安全コンサルタントや労働衛生コンサルタントとして働くには、国家試験を受けて合格し、労働安全(衛生)コンサルタント協会に所属する必要があります。
特別な資格がなくても活動できるコンサルタント
国家資格が必要なコンサルタント以外は、特別な資格がなくても「コンサルタント」と名乗って活動ができます。ただし、公認会計士、税理士、中小企業診断士、MBA(経営学修士号)などを取得しているコンサルタントはたくさんいます。しかしそういった資格が必須というわけではなく、大手ファームの中で特段資格がなくともパートナーまで昇進するコンサルタントも存在します。
クライアントからの信頼を勝ち取る一つの手段として資格があると考えた方がよいでしょう。無論、コンサルタントとして活躍するためには、高い専門知識が必要ですから、スキルアップのためにコンサルタントになってから資格を取得する、という方も珍しくありません。
また、公認会計士や税理士などの資格を活かしてキャリアを積み、経験を活かしてコンサルティング業務を行う方もいます。
コンサルタントの年収が高い理由
コンサルタントというと、「年収が高い」といったイメージがあります。実際、知名度の高いコンサルティングファームの平均年収は、30代前半で1,000万円を超えるところも珍しくありません。
ここでは、コンサルタントの年収が高い理由を解説します。
求められるレベルが高いため
コンサルティングファームの顧客は、困難な問題解決に取り組み高い成果を挙げることを望んでいます。コンサルティングファームに支払う費用も高額なため、それに見合う結果を限られた期間の中で出さなければなりません。そのため、高い専門知識はもちろんのこと、キャリアや経験に基づく問題解決能力等が求められます。
結果が出せれば昇進や昇給が望めますが、失敗はもちろんのこと目立った結果が残せないと、会社に残るのが難しいケースもあるでしょう。
能力の高い方を求める会社が多いため
コンサルティングファームは、外資系の企業もたくさんあります。外資系コンサルティングファームは新卒社員を育てるより、能力の高い人材に高給を提示して中途入社してもらうほうに力を入れているところも珍しくありません。結果を出したコンサルタントを別会社から高給で引き抜くケースもあります。
また、コンサルタントはほかの職種に比べて「給与アップのために転職する」方も多い傾向です。日系コンサルティングファームも、常時中途入社の人材を募集しているところも多いです。
コンサルタントは未経験から転職は可能?
未経験でもコンサルティングファームに転職してコンサルタントになることは可能です。コンサルタントは、コンサルティングを行う分野に関する高い知識のほか、論理的な思考力、コミュニケーション能力などがある方に向いているといわれています。
例えば、税理士や公認会計士として一定期間財務や会計鑑査に関する仕事に就いており、その経験と知識を活かして財務系のコンサルタントに転職する方もいます。また、コンサルティングファームも、専門知識や一定の実績があればコンサルティング業務が未経験でも、研修を行ってコンサルタントとして活躍できるようにサポートしてくれるでしょう。
特に、20~30代前半までの若い人材ならば、未経験からコンサルタントに転職しても努力次第でうまくいく可能性があります。逆にそれ以降の方であれば、これまでのキャリアや経験を武器に即戦力として活躍することが期待されます。
まとめ:コンサルタントは企業が抱える問題を解決する職業
コンサルタントは、企業が抱える問題を高い専門知識と経験等で解決するべくアドバイスやアイデアを提案し、時には自ら実行し、解決に導く仕事です。
未経験でも、コンサルティングを行う分野に関する知識や経験があればコンサルティングファームに転職してコンサルタントとして活躍することは可能です。
しかし、コンサルティングファームへの理解不足、実態把握ができないまま転職したことでパフォーマンスが出せず失敗し、また転職する方が多いことも実情としてあります。
未経験でコンサルティングファームへの転職を成功させるには、転職後を見据えたキャリア戦略を描いたうえで、自分が求める経験を積める・自分が活躍できるコンサルティングファームをしっかりと選ぶことが大変重要です。
そのためには、勤務経験がある方に話を聞く方法が有効な手段です。コンサルティングファームに勤務経験のある方の率直な意見を聞いてみたい方は、『GradsGuide』の利用がおすすめです。
GradsGuideは、コンサルティングファームに特化した転職相談プラットフォームです。コンサルOB・OGに直接話を聞けるため、リアルな社風や働き方、社内環境についての話が聞けます。
また、コンサルタントとしての適性があるかどうかや、コンサルタントとしてのキャリア構築の仕方、退職後のキャリアなどの相談もできるため、コンサルタントを目指そうか迷っている方にも役立つでしょう。
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