コンサル業界特集
2024.10.17
コンサルティング業界とは?分野やファームの種類・仕事内容等を解説
コンサルティング業界とは、その名のとおりクライアントに対しコンサルティング業務を行う業界です。コンサルティング業界にはコンサルティングファームやフリーのコンサルタント、税理士事務所、会計事務所など多くの会社や個人事業主が存在しています。
今回は、コンサルティング業界の概要や分野、ファームの種類などを紹介します。
コンサルティング業界とは?
コンサルティング業界とは企業が抱えている問題を明らかにし、解決するための提案をしたり助言をしたりするコンサルティング業務を主な仕事としている業界です。
コンサル業界はさまざまなコンサルティング業務を行っている会社や個人事業主がおり、その規模は年々拡大を続けています。
コンサルティング業界の分野
コンサルティング業界には、以下のような分野があります。
- 戦略
- IT・デジタル
- 財務・会計
- M&A
- 事業再生
- ミドルマーケット
コンサルティングファームの中には、これらの複数の分野にわたりコンサルティング業務を行う大規模なコンサルティングファームがあります。一方で、一つの分野に特化して豊富な実績を持つファームもあります。
このほか、税理士や公認会計士が本業と併せてコンサルティング業務を行う場合や、コンサルタントが独立してコンサルティング事務所を開くケースもあります。
コンサルティング業界が成長をしている理由
コンサルティング業務は19世紀に原型ができ、1920年代にコンサルティング業務を主な業務とするコンサルティングファームが生まれました。日本では、1960年代に外資系コンサルティングファームが事務所を設立したことを皮切りに、コンサルティングファームへの認知が広がります。
1990年代後半になるとITを導入する会社が増加したことにより、ITコンサルティングファームの需要が増加します。さらに、2000年代に入るとビジネスのグローバル化がますます加速し、海外進出や海外の企業とのM&Aをサポートするコンサルティングファームも増えました。
コンサルティング業界は現在も拡大を続けています。その理由としては、経営戦略や業務プロセスの最適化が多くの企業で求められていることに加えて、デジタルをはじめとして事業環境の変化が加速していることが挙げられます。適応する形で既存事業にデジタルを活用したり新たな事業を生み出す動きが活発になっています。そのほか、2020年初頭から始まったコロナ禍やロシアのウクライナ侵略など社会情勢の変化により、経営戦略の転換やより一層の経費削減を求められているといった影響も挙げられます。
コンサルティングファームが手がけている業務は、自社で人材を育成して対応に当たることもありますが、ビジネスの多様化によって解決が求められる課題が複雑化したり、短期間での解決が求められたりするようになった結果、コンサルティングファームに依頼する会社は増えています。
どのファームも人手不足で引く手あまたというバブルのような状況も2024年現在はやや落ち着いた印象がありますが、今後もコンサルティング業界の成長は当分続くといった見方が大半のようです。
コンサルティングファームの種類
コンサルティングファームには、日系と外資系の2種類があります。ここでは、あくまで傾向として、日系と外資系の違いやそれぞれの特徴を紹介します。
外資系コンサルティングファームの特徴
外資系コンサルティングファームとは、外国法人等が一定以上の出資をおこない、コンサルティング業務を行っている会社を指します。日本ではアクセンチュア株式会社が1960年代に事務所を開設しています。
またほかにも有名な企業でいうと、
- A.T.カーニー
- マッキンゼー
- ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)
等の会社も外資系です。
外資系コンサルティング会社の特徴には、おおむね以下のような点が挙げられます。
- 年収が高い
- 実力主義
外資系コンサルティング会社の中には新卒より中途採用が多い会社も多く、優秀な人材を獲得するために高額な年収を提示しているところもあります。また、優秀なコンサルタントをヘッドハンティングするケースもあるでしょう。
日系コンサルティングファームの特徴
日系コンサルティングファームとは、文字どおり日本企業資本であるコンサルティングファームです。
- アビームコンサルティング
- ベイカレントコンサルティング
- ドリームインキュベータ
- 野村総合研究所
- 三菱UFJリサーチ&コンサルティング
- 日立コンサルティング
- クニエ
などのファームが挙げられます。
日系コンサルティングファームも働き方は外資系コンサルティングファームと大きな違いはありません。大前提としてコンサルティング業界は実力主義の世界ではあるのですが、年功序列的に昇進ができてしまうようないわゆる日系企業の社風がある会社もある一方、株式会社ベイカレント・コンサルティングのように外資系的な実力主義の色が濃いファームもあります。
また、日系コンサルティングファームは大規模なところだけでなく、大手/外資コンサル経験者が起業したような新興ファームもあれば、地域密着型の小規模なファームもあります。
コンサルタントになるには?
コンサルタントになるには、特別な資格等は必要ありません。経営コンサルタントとして働くにはコンサルティングファームに入社するのが早道といえます。
未経験でもコンサルティングファームに入社できる?
コンサルティング業界は他の業界に比べると、人材の流動が活発な傾向があります。
コンサルティングファームも常時人材を募集しているところも多く、転職をくりかえしてスキルアップしていくコンサルタントも珍しくありません。
コンサルティング業務未経験でも、コンサルタントの適性があると判断されれば転職は可能です。特に、20代~30代前半までなら未経験でもコンサルタントとしての適性があれば、中途入社できる可能性は十分にあるでしょう。実際に大手コンサルティングファームの中でも多くの未経験の方が、活躍されています。
入社難易度は高い
その一方で、知名度が高く高い年収を提示している会社は人気が高く、優秀な人材が集まりやすい傾向があるため、転職難易度は高くなります。大手コンサルティングファームの中には常時公式ホームページから中途採用者を募集している所もありますが、書類選考を突破するだけでも大変な会社も珍しくありません。
また、一般的な面接のほか、ケース面接が複数回行われるファームがほとんどであり、この通過率も低く難関です。ケース面接で見られる論理的思考力や仮説思考、考え続けられる力は採用において非常に重要、むしろ無いと話にならないといったものであり厳しく見られます。
企業研究はもちろんのこと、面接対策等も入念に行ったうえで採用選考に臨むことが重要です。
入社したとしても活躍するまでには苦労することも
多くの未経験の方を私も実際に見聞きしてきましたが、すぐにコンサルタントとして活躍できる方はほんの一握りです。
最初にアサイン(割り当て)されるプロジェクトの役割との相性などもありますが、多くの未経験の方が入社後にコンサルタントとしての働き方を身に着けることや日々未経験のことにキャッチアップしながらコンサルタントとして価値を出すことに苦労しています。
コンサルタントになるというとどうしても内定を取ることばかりに目が向きがちですが、いち早くコンサルタントとして成長し、なりたかったコンサルタント像やキャリアを歩むためにも、入社後の自己研鑽も大変重要です。
一方、どうすれば活躍できるのか・自分に何が足りないのかはなかなかわからないと思うので、入社後にフィードバックをもらうことはもちろんのこと、入社前に覚悟を決める・準備するために早めに情報収集しておくこともおすすめです。
コンサルティング業界はこれからも成長を続けていく可能性が高い
コンサルティング業務への需要はこれからも高まっていくことが予想されており、コンサル業界も成長を続けていく可能性が高いです。新卒はもちろんのこと、コンサルタントに適性がある方や、コンサルティング業務に活用できる経験やスキル、資格を持っている方にとっても魅力的な業界です。
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