コンサル業界特集
2024.10.17
コンサルタントに資格は必要?資格を取得するメリットと注意点を解説
コンサルタントになるために、特別な資格は必要ありません。コンサルティングファームに入社してコンサルティング業務に就けば、「コンサルタント」と名乗ることができます。
コンサルティング業務の分野によっては資格を取得すれば仕事の幅が広がったり独立がしやすくなったりといったメリットもあります。会社が資格取得を推奨しているところもあるでしょう。
今回は、コンサルタントが資格を取得するメリットや注意点を解説します。
コンサルタントの中には国家資格もある
戦略コンサルタントやITコンサルタントなど、いわゆる「経営コンサルタント」としてコンサルティング業務を行うのに特別な資格は必要ありません。
経営コンサルタント以外でいえば、たとえば以下の3つのコンサルタントは国家資格です。
- 労働安全コンサルタント
- 労働衛生コンサルタント
- キャリアコンサルタント
これらのコンサルタントは、一般的な経営コンサルティングファームでは扱わない分野のコンサルティングを行います。上記3つのコンサルタントになりたい場合は、受験資格を満たしたうえで、試験を受けて合格しましょう。
コンサルタントが資格を取得するメリットとおすすめの資格
コンサルティング業務の中には、資格を取得しておくと以下のようなメリットが得られる場合もあります。
- 仕事の幅が広がる
- クライアントからの信頼が高まる
- 昇給・昇進がしやすくなる
- 独立しやすくなる
コンサルティング業務に役立つ資格の中には、独占業務を行なえる資格もあります。取得しておけば、特定の業務が行なえるので昇給や昇進がしやすくなるでしょう。また、資格は知識や技術を客観的に証明する手段でもあります。クライアントによっては、資格を取得しているコンサルタントに仕事を任せたいと考えている方もいるでしょう。
このほか、資格によっては独立開業が可能なものもあり、コンサルティングファームで培った経験と資格を活かして事務所を開きたい場合にも役立ちます。
経営コンサルタントの仕事に役立つおすすめの資格
コンサルタントの仕事に役立つ資格には、以下のような国家資格が挙げられます。
- 公認会計士
- 中小企業診断士
公認会計士は、会計監査を独占業務として行える国家資格です。取得すれば、会計・財務はもちろんのこと、企業経営に関する知識が身に付けていると判断されます。税務・会計に強みを持つBig4系のコンサルティングファームへの転職に役立つこともあるでしょう。また、公認会計士の資格を取得すれば税理士名簿に登録するだけで税理士としても活動ができます。
また、公認会計士として独立して事務所を開設して、資格を活かしながらコンサルタントの仕事をすることもできます。
中小企業診断士は、中小企業がかかえる課題・問題を診断して解決のために助言を行なえる国家資格です。中小企業診断士の資格を取得していれば、コンサルタントとしての適性があると判断されます。未経験からコンサルティングファームに就職したい場合、中小企業診断士の資格を取得していれば有利に働くファームもあるでしょう。
ITコンサルタントの仕事に役立つおすすめの資格
「ITストラテジスト試験」「プロジェクトマネージャ試験」「ITサービスマネージャー」などのIT関係の国家資格を取得すると、ITコンサルタントとして働く際に役立ちます。
特に、ITストラテジスト試験に合格すれば、ITを活用した戦略策定について高い知識を持っていると客観的に証明が可能です。
IT関係の仕事に就いていた方がITコンサルタントを目指したい場合、資格を取得していると有利に働く場合があるでしょう。
取得しておくと役立つ学位
MBA(経営学修士)を取得すれば、経営コンサルタントとして活躍できる可能性が高いと判断されます。MBAはアメリカの大学でないと取得できないイメージがありますが、早稲田大学や慶応大学といった日本の大学でも取得が可能です。
ただし、海外有名大学でMBA取得したほうが価値が高いと判断される場合もあります。
資格取得を検討する際の注意点
コンサルタントの仕事に役立つ資格を取得する場合には注意点もあります。
ここでは、コンサルタントの仕事に役立つ資格取得を検討する際の注意点や取得する資格の選び方を解説します。
資格の難易度を把握しておく
公認会計士や税理士などコンサルタントの仕事に役立つ資格は、取得難易度が高めです。例えば、公認会計士の合格率は10~35%となっています。
すでにコンサルタントとして働いているならば、仕事と勉強を両立する工夫が必要です。また、コンサルタントへの転職をスムーズにする手段として資格取得を検討している場合は、転職活動を優先したほうがうまくいくケースもあります。転職したいコンサルティングファームが出している中途採用の条件をまずは確認してみましょう。資格を取得しても特に影響がない場合は、転職活動を優先させましょう。
MBAは取得するまでに最短で1年以上かかる
MBAは取得するまでに最短で1年半かかります。また、大学に通わなければならないので、学費も必要です。
ですからやむくもに資格を取得することを目的にするのではなく、その資格を取得することによって何がしたいのか目的をきちんと考えることをおススメします。状況によっては難易度の高い資格やMBAを取得するよりも、TOEIC等の英語力を示す試験に挑戦したほうがよいケースもあります。
経営コンサルティングファームへの転職においては多くの場合資格はあくまでもプラスアルファと考えてよいでしょう。コンサルティングファームに就職してから資格に挑戦するのとどちらがいいか、勤務経験がある方に聞いてみるのもおすすめです。
資格取得は余力で行うのがおすすめ
コンサルティングファームによって状況が異なりますが、資格がないコンサルタントより、公認会計士や中小企業診断士を取得したコンサルタントのほうが、昇進や昇給に有利に働いたり転職がスムーズに行けたりする可能性はあります。
しかし、コンサルタントに転職するために何年もかけて資格取得に挑戦するより、転職活動を優先させましょう。また、コンサルタントとして活躍している場合は、資格取得の勉強と仕事を両立できるようなら挑戦してみましょう。コンサルタントとしての実績を積んだほうが役立つ場合もあります。
コンサルタントが資格取得をするメリットやおすすめの資格について知りたい方は『GradsGuide』の利用がおすすめです。
GradsGuideは、コンサルティングファームに特化した転職相談プラットフォームです。コンサルOB・OGに直接話を聞けるため、リアルな社風や働き方、社内環境などを詳しく知ることができます。会社が資格取得を推奨しているかどうかも聞けるので、取得を目指す資格を絞る際にも役立ちます。
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