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選考対策

2025.02.19

コンサル面接対策を徹底解説!ケース面接の準備から評価基準まで

コンサル面接対策を徹底解説!ケース面接の準備から評価基準まで

転職活動において、コンサル業界の面接は特に難関とされています。「ケース面接って具体的にどんな内容?」「質問で何を評価されるの?」といった疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、コンサル面接の特徴や準備方法、評価されるポイントを解説します。

コンサル面接の特徴とは?一般的な流れと重要ポイント

コンサル業界の面接では、一般的な質問式の面接(ビヘイビア面接)とケース面接が中心です。求職者の論理的思考力やコミュニケーション能力を多角的に評価するための工夫がなされています。

一般的な面接の流れと評価されるポイント

面接は、通常以下のような流れで進みます。主に一次や、二次面接を想定しています。
なお、一般の事業会社と異なり、面接官として人事が出てくることは多くありません。人事と会うのは内定後のオファー面談のみ、というファームもあります。
通常は、志望先の部門/ビジネスユニットのマネージャー以上が面接官を担当します。最初はマネージャーから始まり、選考が進むと面接官の役職も上がっていくパターンが多いです。

  1. 自己紹介
    面接の最初はアイスブレイクとして、経歴や自己紹介を求められることでしょう。
    あくまでアイスブレイク目的ですが、面接官は、応募者の人柄・印象面を見たり、相手にわかりやすく話せるか等を見ています。
  2. 志望動機などを深堀した質問(人物/ビヘイビア面接)
    次に、応募者のコンサルタント適性を判断するための質問が行われます。志望動機・経歴への質問として「なぜコンサル業界を目指したのか」「なぜうちのファームなのか」「これまでの経験をどう活かすか」などが問われることが多いでしょう。過去の問題解決にあたった経験などを聞かれることもあります。いずれにおいても、質問に対して的確に、論理的で納得感のある回答をする必要があります。
    なお、この深堀質問はケース面接の後に行われる場合もあります。
  3. ケース面接
    面接のメインイベントといえます。実際のビジネス課題を模した問題に取り組み、論理的に解決策を提示します。数分~数十分の検討時間が与えられ、最後に面接官にプレゼンテーションを行います。プレゼンテーションした内容に対して、面接官からの厳しい指摘や質疑があることでしょう。
    これにもその場で的確に回答することが必要です。
    ここでは論理的思考力、思考の瞬発力、思考の柔軟さなどが見られています。
  4. 逆質問
    面接の最後に、短時間ではありますが応募者からの質問が求められることが多いです。この時間を利用して、業務内容やキャリアパスについて積極的に質問することをおすすめします。ファームへの理解が深まれば、志望動機などの質疑応答に使える材料が得られることでしょう。
    ただし、ここでの熱意のアピールは採用判断に大きく影響することはあまりありません。むしろ要領を得ない質問や、根拠の伴っていない(論理的でない)ことを言ってマイナスに響くこともありますので事前に準備はしておきましょう。

ケース面接の基本とは?流れと準備方法

ケース面接は、選考通過判断に大きくかかわるパートです。
ここでは、一般的なケース面接の流れと準備方法について解説します。

ケース面接の流れ

一般的なケース面接は、以下のステップで進みます。

  1. 課題の提示
    例えば以下のようなお題が出されます。
    「ある飲料メーカーA社の売上が低迷している。売上を回復させるにはどうすればよいか?」
    「あるアパレルメーカーB社。利益を○○%改善させるための打ち手は?」
    ファームで異なりますが、あるニュース記事の抜粋など実在する企業のケースを与えられる場合もあれば、状況だけ設定された架空のケースの場合もあります。また、お題が売上向上系や利益改善系など、これもいくつかパターンがあります。

    面接官の出題意図として、問題~解決策までを論理的かつ具体的に組み立てられるかを見るために候補者の経験していた業界のお題を用意することもありますし、思考の柔軟さや応用力を見るためにあえて全く経験のない業界・テーマを指定したお題を課す場合もあります。

  2. 質問を通じた情報収集
    面接官に質問を投げかけ、お題に取り組むにあたって必要な前提を設定します。ここでは、どの情報が重要かを見極める能力が問われます。例えば、「いつまでに達成するか」などの目標設定に関わるものが考えられるでしょう。
    ただし、基本的には与えられる情報というのは非常に少なく、仮説を立てつつ、数値に関しては推定を交えながら、論理の破綻なく回答を組み立てることが求められます。
  3. 分析と仮説の提示
    得られた情報を基に課題を分析し、仮説を立て解決策を提案します。
    問題解決のステップを踏みつつ、各要因を分解しながら検討していきます。例えば利益改善系であれば売上向上・コスト削減に分解できますし、コストに着目するのであれば固定費・変動費、更にその費目などといった具合に分解していくことができるでしょう。
    売上を上げる場合は、対象のビジネスにもよりますが客数・客単価から更に分解しつつ、どの要因(ドライバー)に向上余地があるのか+そう考える根拠、向上させるための案と案に対する評価・優先順位付けを、論理破綻なく検討していきます。
  4. 結論の発表・質疑
    検討した結論をまとめ、わかりやすく伝えることが求められます。結論を述べた後、その根拠について説明すると良いでしょう。もし事前に設定した前提があればそれも冒頭に振り返りましょう。
    この時、面接官は候補者の導き出した結論そのものがどうかということよりも、思考のプロセスを見ています。どのように考えたのかという思考プロセス、導き出した考えの根拠を問われるなどの質疑が繰り返されます。この際にも、矛盾なく答える必要があります。
    加えて、質疑応答の中でもらったフィードバックをもとに、再度考え直すよう指示される場合もあります。この場合には議論をしながら誤りを見直し、軌道修正できると良いです。

ケース面接の準備方法

以下の方法でケース面接に備えましょう。

  • フレームワークの理解
    3C分析などの基本的なビジネスフレームワークに加えて、要素を分解し構造化するための視点を学びましょう。例えば売上を客数×客単価だけでなく、マーケット規模×シェアで分解する視点など別の視点を持つことも有効です。これにより、思考が整理しやすくなることでしょう。
  • 模擬練習を繰り返す
    ケース面接自体は訓練することで対策が可能です。回答パターンを持つことそのものにはあまり意味がないですが、模擬練習を繰り返すことで、回答の流れを体に染み込ませることができます。
    パターンを理解したうえで、その思考の背景、考え方を理解するのは有効でしょう。
    例えば、オンラインや対面の練習会を活用するのもおすすめです。
  • 多様な業界知識を得る
    ケース面接では、異なる業界の課題が提示されることがあります。知っているから通過する・知らないから落ちる、ということでもありませんが、日頃からニュースや業界レポートに目を通し、様々な業界知識を蓄えておいて損はありません。ケース面接対策だけでなく、コンサルタントとして働くうえでも役に立ちますので、習慣づけておくとよいでしょう。

深堀質問とその意図を知る:例と回答のコツ

ケースの前後で、応募者の価値観やスキルを掘り下げるための質問がおこなわれます。
以下はよくある質問とその意図、回答のポイントです。

質問例と回答のコツ

  1. 「なぜコンサル業界を志望したのですか?」「なぜ弊社を志望するのですか?」
    • 意図:応募者がコンサル業界や志望先企業に対して十分な理解と熱意を持っているかを確認。
    • 回答のコツ:具体的なエピソードを交えつつ、「問題解決のプロとして成長し将来○○したい」などの業界に即した目標を伝える。加えて、対象のファームを志望している理由を述べる。熱意に加えて、将来やりたいコトや動機とファーム選び・求めている経験がきちんと論理的につながっているかも見られています。
  2. 「これまでの経験をどのように活かしますか?」
    • 意図:応募者の強みがコンサルタントとしての役割にどう寄与するかを評価。
    • 回答のコツ:過去の成功体験や成果を挙げ、それがコンサルタントに必要なスキルに直結することをアピールする。こちらも、なぜその強みがコンサルタントとして有効に働くのか、どういったシーン・ケースで活用できるかなど飛躍なく話す必要があります。
  3. 「問題解決能力を発揮した経験はありますか?」「困難に直面し乗り越えた経験を教えてください」
    • 意図:能動的に行動し、問題解決に取り組んだり、チームを牽引する能力や責任感を評価
    • 回答のコツ:例えば問題発生から解決までのプロセスを具体的に述べ、あなたの行動がチームにどう影響を与え、解決できたかを説明する。自ら考え抜いて解決策を導き、周囲を動かす行動が必要であるため、そのような行動ができる素養があるのか、コンサルタントとしてクライアントワークにあたったときに再現性があるのかを見られています

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コンサル面接を突破するためには、ケース面接やビヘイビア面接への徹底的な準備が欠かせません。
この記事で紹介したポイントも参考に、事前練習と自分自身の分析を進めてください。

しっかり対策を行うことで、通過確率を高めることは可能です。特に志望動機などのビヘイビア面接への対策は業界や志望先ファームへの理解が深まることでも回答の質が向上することでしょう。あなた自身のキャリアにとっても業界・ファームへの解像度を上げることは重要です。

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記事監修者:渡辺 貴明

メルセネール株式会社取締役。東京工業大学工学部卒業。
大学卒業後、独立系コンサルティングファームにて製造業のクライアントを中心に業務改革支援に従事。その後、アビームコンサルティング株式会社の戦略部門に転じ、経営戦略・事業戦略策定やM&A、新規事業開発、組織/人材開発に従事。
メルセネール株式会社では職業選択における情報の非対称性の解消を目指し、コンサル業界への転職者に向けたコンサルOB/OG紹介サービスGradsGuideを運営、事業責任者を務める。

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