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コンサルティングファームとは?「いまさら聞けない」基礎知識を解説

コンサルティングファームとは?「いまさら聞けない」基礎知識を解説

コンサルティングファームに、「おしゃれで格好がいい」「優秀な人が勤務している」「給与が高い」といったプラスのイメージを抱いている方は多いかもしれません。

しかし、実際の仕事内容や種類について詳しく理解している方は少ないのではないでしょうか?

本記事では、コンサルティングファームの仕事内容や種類、コンサルティングファームに勤務するコンサルタントの給与が高い理由などを解説します。

コンサルティングファームの概要や種類

はじめに、コンサルティングファームの仕事内容や代表的な種類を紹介します。コンサルティングファームと一口にいっても、会社ごとに特徴があります。

おおよその概要だけでも知っておくと、業界への理解を深めるには役立つでしょう。

コンサルティングファームの仕事内容

コンサルティングファームとは、企業の抱える問題を明確にし解決するために提案や助言を行うコンサルティング業務を主要な業務としている会社の総称です。コンサルティングファームに所属し、コンサルティング業務に従事している人をコンサルタントと呼びます。

コンサルティングファームが手がけるコンサルティング業務は、「事業戦略」や「M&A」「海外進出」など会社の経営に関わる戦略コンサルティングから、IT導入、組織改革、業務改革などのコンサルティングまで多岐にわたります。

コンサルティングファームは、コンサルティング業務を依頼案件ごとに「プロジェクト」や「ケース」と呼び、チームを組んで問題解決にあたるのが一般的です。プロジェクトによっては、弁護士や公認会計士、税理士といった各部門の専門家がチームに加わることもあります。

また、近年は提案やアドバイスだけでなくコンサルタントが立案した戦略の実行まで一括して担う会社も増えています。

コンサルティングファームと個人事業主のコンサルタントの違い

おおまかには顧客層や扱う案件の分野の幅に違いがあるといえるでしょう。

コンサルティングファームは、多数のコンサルタントが所属しており、いわゆるBig4と呼ばれる会社のように監査法人や税理士法人など別の法人をグループ化しているところもあります。
コンサルティングファームが扱うプロジェクトは、国内・海外拠点をまたぐ大規模な案件であったり問題解決に専門的な知識と一定の時間がかかる案件が多いです。

一方、個人事業主としてコンサルティング事務所を開設しているコンサルタントは、比較的に顧客の規模が小さい傾向にはあります。中小企業や個人の起業、経営や経理についての相談などを請け負うところもあります。また、中にはフリーランスとして大手のコンサルティングファームから業務委託を受けコンサルティングに取り組んでいる方もいます。

その他には税理士や公認会計士といった税務や会計の専門知識を持った士業の方が、小さい会社や個人事業主向けに経営や経理に関する相談を受けているケースもあるでしょう。このように何かの分野に特化してコンサルティング業務をおこなっていることが多いです。

コンサルティングファームの種類

コンサルティングファームには、「総合系コンサルティングファーム」や「戦略系コンサルティングファーム」などの種類があります。

総合系とは、戦略からIT、人事、SCMなど幅広い分野の実行支援までさまざまなプロジェクトを1つの会社で一括して行っているファームです。多くの会社は顧客の業界軸(インダストリー)と、サービスラインやファンクション等と呼ばれる分野の軸で組織がわかれていることが多いです。前者は例えば自動車、製薬、電機…等、後者は戦略、業務、サプライチェーン、IT、人事…といった具合です。
「アクセンチュア」が代表的で、「デロイトトーマツコンサルティング」などBIG4と呼ばれている国内最大規模のファームも総合系といえるでしょう。

総合系以外は基本的に何らかの分野に軸足をおいているファームになります。戦略系、再生系、IT系、人事系、財務系などの専門分野に特化したコンサルティングファームがありその規模はさまざまです。

戦略系では、MBBと呼ばれるマッキンゼー、BCG、ベインアンドカンパニーが有名です。

日系と外資系の違い

コンサルティングファームには、外資系と日系の2つがあります。大まかには社内制度・カルチャーや給与水準が目につきやすい違いでしょう。

外資系とは、「外国法人や外国人投資家が一定以上の出資をしているコンサルティング会社」です。知名度の高いファームには、マッキンゼーやアクセンチュアなどが挙げられます。

日系コンサルティング会社は、「アビームコンサルティング」「ベイカレントコンサルティング」「NTTデータ経営研究所」「三菱UFJ リサーチ&コンサルティング」などが挙げられます。このほかにも少人数で経営している小さなファームも含め日系コンサルティングファームは多数存在します。

違いに戻ると、社内制度・カルチャーの点では、外資系はUp or Out(昇進するか、さもなくば去れ)のであるのに対して、日系はUp or Stay(昇進しなくても居続けられる)な傾向はあるでしょう。もちろん日系も成果主義であるのですが、昇進しなくても退職を促されるようなことはほとんどなく、同一ランクのまま長く働き続けている社員は実際に存在します。

また、給与水準の点では、全体の傾向としては同じタイトルでも200万円程度は差がついている傾向にあります。ただし、すべてがそうというわけではなく、ベイカレントなど競争力のある水準のファームもありますし、いち早くプロモーション(昇進)したりIT系で大規模案件を扱い高額な賞与を得ている日系ファームのコンサルタントもいます。

いずれにせよ、自分に合うファームを見極めるには個々のファームのカルチャーや評価制度・給与制度について理解を深めておくことが望ましいでしょう。

コンサルティングファームは年収が高い?

コンサルティングファームといえば、「給与が高い」イメージがあります。実際、平均年収が1000万を超える会社も多数存在します。

コンサルティングファームの給与が高い理由には、以下のような理由が挙げられます。

  • 高度な専門知識が必要なため
  • 一定の成果を出すと高額なコンサルフィーが支払われるため
  • 人材が主な資本であり高額な設備が必要ないため

コンサルティングファームに仕事を依頼する会社は自社では解決が難しい問題を抱えており、一定の費用を支払っても解決をのぞんでいます。また、会社によっては新しい人材を育成するより、必要なときだけコンサルタントに助力をもとめたほうが良いと考えるところもあるでしょう。

また、コンサルティングファームは高度な知識や一定のスキル、経験を持った人材を確保していれば、高価な設備を導入したり維持したりする必要はありません。そのため、他の職種で設備投資に使う費用を人件費に回せます。また、優秀な人材を獲得するには高い給与を提示することが一番、と考えるファームが多いのも年収が高くなっている一因といえるでしょう。

ただし、全てのコンサルティングファームが給与が高いわけではありません。平均年収が600万円代のファームもあります。

また、コンサルティングファームにもさまざまな役職(タイトル)があり、上位の役職と入社したばかりのポジションでは当然年収が大きく差があります。ましてや平均ですから、ジュニアなコンサルタントが多いファームは当然平均年収は低い方に偏ります。

これらの事情は個々のファームで異なりますから、実態を理解するためには、ご自身の入社予定の役職にあわせて給与体系やその後の昇進・昇給がどのような仕組みになっているかは理解しておくのが良いでしょう。

コンサルティングファームに入社するには?

コンサルティングファームに入社するには、新卒で入社するか中途で転職して入社するかの方法になりますが、多くのコンサルティングファームは中途の方がメインでしょう。優秀な人材の獲得に積極的で公式ホームページでも常時中途入社の募集をかけているファームが多いです。

ただし、コンサルティングファームの中途採用選考の難易度は高めです。ご自身のキャリアを棚卸し強みを見定め、企業研究に加えて面接対策もしっかりと行って取り組むのが良いでしょう。

コンサルティングファームは規模や種類もさまざま

コンサルティングファームにはさまざまな種類や規模の会社があります。会社の中にも部署が複数あり、なかなか内情が掴みにくい業界であることでしょう。

コンサルティングファームに興味がある方や、転職を検討している方は、『GradsGuide』を利用して実際に勤務していたOBやOGに話を聞いてみるのがおススメです。

GradsGuideは、コンサルティングファームに特化した転職相談プラットフォームであり、コンサルOB・OGからリアルな社風や働き方、社内環境、勤務していて良かったこと、悪かったことなどが聞けます。ファームの実情だけでなく、コンサルタントとしての生き方、その後のキャリアも学ぶことができるでしょう。

転職は人生の重要なチャレンジですから、悔いのないよう積極的に情報収集を行い理想のキャリアを実現してください。

コンサルティングファームへの転職に悩んだら

GradsGuideは経営コンサル業界への転職者向けの転職相談プラットフォームです。
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相談できるガイド会員はMBB・Big4など大手コンサルティングファームの卒業生が多数在籍しています。
もし以下のようなお悩みがあったらぜひご相談ください!

 

  • 選考が進んでいるものの、業界未経験なのでまだ働くイメージがつかめない
  • 総合コンサルティングファームってどこも同じに見えるけど何が違うの?
  • 内定もらったけど入社後に活躍できるか不安…
  • いち早くプロモーション(昇格)して活躍するために必要なことって何?

記事監修者:渡辺 貴明

メルセネール株式会社取締役。東京工業大学工学部卒業。
大学卒業後、独立系コンサルティングファームにて製造業のクライアントを中心に業務改革支援に従事。その後、アビームコンサルティング株式会社の戦略部門に転じ、経営戦略・事業戦略策定やM&A、新規事業開発、組織/人材開発に従事。
メルセネール株式会社では職業選択における情報の非対称性の解消を目指し、コンサル業界への転職者に向けたコンサルOB/OG紹介サービスGradsGuideを運営、事業責任者を務める。

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