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コンサルタントになるには?求められる資質や資格について解説

コンサルタントになるには?求められる資質や資格について解説

コンサルタントはさまざまな企業の経営に関わり、アドバイスや提案を行ったり、実行を含めてクライアント企業の経営を支援する職業です。コンサルティング業務を行うコンサルティングファームは外資系企業や大規模な会社も多く、入社できれば高い年収も得られます。

読者の中にはコンサルタントになりたい、他業種からコンサルタントに転職したいと現在考えている方も多いでしょう。

本記事ではコンサルタントになる方法や求められる資質、取得しておくと有利になる資格について解説します。

コンサルタントになるために特別な資格は必要ない

コンサルタントとは、企業の問題点を特定し原因を究明、解決のためにアドバイスや時には解決策の実行そのものまでを行う仕事です。

コンサルタントには現在、一部の国家資格を除いて特別な資格や学歴は必要ありません。

新卒でコンサルタントとして働く場合は、コンサルティングファームに入社しトレーニングを積んでコンサルティング業務を身に付ける方法が一般的です。日本にはたくさんのコンサルティングファームがあり、毎年新卒社員を募集しています。コンサルティングファームによっては100名単位の大量採用を行っている会社もあります。

また、コンサルティングファームは新卒と同じくらい中途採用に力を入れている会社も多くあります。特に、業績を伸ばしている会社は常時優秀な人材を募集しており、公式ウェブサイトに中途採用専用のページを設けているところも珍しくありません。

コンサルタントの経験がない方でも、コンサルタントとしての適性があると判断されれば十分に採用される可能性があります。実際に多くのコンサルティングファームでは、未経験からコンサルティング業界に入って活躍している方が多くいます。

コンサルタントに求められる資質とは

コンサルタント、特に経営コンサルタントについては特別な資格は必要ありません。しかし、コンサルティング業務を行っていくためには、求められる資質があります。ここでは、特に転職する際に見られるコンサルタントに必要な3つの資質について紹介します。

論理的思考力

論理的思考力(ロジカルシンキング)とは、物事を体系的に捉える力、筋道を立てて考える力、論理的な分析力と推論の能力を指します。つまり、困難な問題を紐解き構造的に整理し、原因と結果の関係を明らかにすることで解決策を導く能力のことであり、コンサルタントにとって最も大事な問題解決力につながるものです。

コンサルタントの役割は大きく分けて2つあります。1つは企業が抱えている問題を明らかにすること、もう1つがその問題を解決することです。企業は常にいろいろな問題を抱えているのですが、多くの場合は何が重要な問題なのか、なぜその問題が発生したのかといった根本的なことはわかっていないケースも珍しくありません。コンサルタントは論理的思考力を駆使しつつ、問題を明らかにしながら根本原因を特定し、解決策を考えていきます。

コンサルティングファームの中途採用試験では、ケース面接をはじめとして論理的思考力を問われる試験を課すところがほとんどです。論理的思考力不足と判断されれば、たとえ他の能力が高くても採用される可能性はかなり低いでしょう。他業種からコンサルタントへの転職を目指すなら論理的思考力を鍛える訓練は必須といえます。

コミュニケーション能力

コンサルティング業務をスムーズに実行するには、コミュニケーション能力が欠かせません。コンサルタントに求められるコミュニケーション能力とは、相手との信頼関係を築く能力と、相手を説得するための能力です。特に、戦略を立てたり提案をしたりするだけでなく、クライアントの組織に入って実行支援まで手がける場合は、説得力は重要になるでしょう。

歴史が長い企業や大企業ほど、自分たちのやり方に自信と誇りを持っています。そのやり方をときには否定しクライアントを変革に導くわけですから、説得力が欠かせません。単に「自分は誰とでもうまくやれる」程度のコミュニケーション能力ではないことを知っておきましょう。

相手を説得するためには、先に紹介した論理的な思考も当然欠かせません。

このほか、コンサルティング業務は多くの場合チームで実施します。チーム内で仕事をスムーズに進めて行くためにもコミュニケーション能力は必要なものです。

特に、コンサルティングファームにマネージャーに近いポジションで転職する場合は、営業能力が求められます。そのため、クライアントとの信頼関係を構築し顧客獲得・リピートができるかという視点で見られ、採用判断により重要な要素になってくるのです。

倫理観とプロフェッショナルマインド

コンサルタントはクライアントの経営上重要な問題の解決に携わります。時には非常に機密性の高い情報にアクセスすることもあります。そのため、クライアントに対して責任感を持って業務に取り組むことが大切であるといえます。

ただしそれだけでなく、クライアントの高い期待に応えるため、日々自己研鑽にはげみプロフェッショナルとして振る舞うことが求められます。最新のビジネス情報に敏感であることはもちろん、知識・スキルを習得するために自分に対して高い基準を設定し、その目標に向かって取り組み続けることが必要です。

コンサルタントになるために有利な資格はある?

結論として、コンサルティング業務を行うのに必要な資格はありませんが特に採用において有利にはたらくものを紹介します。

  • MBA(経営学修士)
  • 公認会計士
  • 中小企業診断士

海外有名大学でのMBA(経営学修士)を取得している方が著名なファームでは多くいます。MBAを取得する過程ではリーダーシップ、戦略立案、財務など経営の幅広い側面で役立つ知識を得ることができるため、役立つ部分があるといえます。それに加えて、クライアントからの信頼を得やすくなる、築いた人脈が業界でのキャリア構築に役立つという面もあるでしょう。

公認会計士は会計のスペシャリストです。監査法人のコンサルティング部門や、会計系のコンサルティングファームへ転職する場合には取得していることで有利に働くケースがあります。

中小企業診断士は日本で広く認知される経営コンサルタント向けの資格です。主に中小企業の経営改善に関する専門知識を有する証明になります。

こういった資格が有利に働くケースがありますが、実際には転職するファームや部門によっても活用できるか、重宝されるかは変わってきます。そのためこれらの資格を有していれば必ずコンサルタントとして活躍できるとも限りません。

なお、外資系コンサルティングファームや海外の案件を扱うことの多いファームへ転職する場合はこれら資格よりも語学力の方が有利に働く場合もあります。
詳しくは転職先のコンサルティングファームに詳しい方に相談してみるのが良いでしょう。

転職してコンサルタントになるには?

ここでは、転職してコンサルタントになるための基本的な流れを紹介します。
コンサルタントへの転職を検討している方は参考にしてください。

コンサルタントとしてどうなりたいかを設定する

コンサルタントと一口に言っても様々です。経営コンサルタントにしても、戦略・業務・IT・財務・人事など主に手掛けるテーマという観点でも分野がありますし、クライアントも大企業・中小企業などの企業規模や業界など、どのようなクライアントの問題解決に貢献したいかという観点もあります。

コンサルタントを目指すなら、あなたの目指したいコンサルタント像を描くことが重要です。なぜコンサルタントとして働きたいのか?コンサルタントとして何を成し遂げたいのか?は面接でも問われる点です。これまでの仕事のスキルや経験を活かせる分野から考えるのもおすすめですが、特に未経験からの転職の場合は、数多くのコンサルタントに会って自分なりのコンサルタント像を描いていくことも大いに役立つでしょう。

コンサルタントとして働きたい会社を決める

コンサルティング業務を行うコンサルティングファームにもいろいろな会社があります。外資系と日系のファームがあったり、得意とする分野・業界、社風や給料形態、働き方などが少しずつ会社ごとに異なります。

自分なりの軸がある程度決まったら複数のコンサルタンティングファームを見たり調べてみることが良いでしょう。オンラインで調べたり転職エージェントに相談して間接的な情報収集をするだけではなく、中途採用向けの説明会や座談会に参加したり、そのファームの社員やOBと話してみることで生の情報を取りに行くことが重要です。その過程であなたのコンサルタント像もまた一段と具体化され志望動機が言語化できるようになるはずです。

エージェントやスカウトを受けるままに片っ端から選考を受けていく方もたまにいますが、入社後のことを考えるとあまりおすすめできません。実際にファームに入ってから想定と異なる環境だったり、現職の忙しさを言い訳に選択してしまったことを後悔する人も多いです。しっかりと自分の意思をもって判断することがキャリアを描く際には重要です。

ある程度入社したいコンサルティングファームが絞れたら、しっかりと企業研究や面接対策を行いましょう。転職においては当然ですがまずは採用されないとはじまりません。必要ならば就職エージェントなども活用して面接対策には取り組んでください。

まとめ:しっかりとコンサルタント像を描きコンサルティングファームへの就職を目指そう

コンサルタントになるには、コンサルティングファームへの就職するのが一般的です。
コンサルティングファームは中途入社者への門戸を開いていますが、大規模な会社ほど優秀な人材が集まりやすく、狭き門です。

転職だけでなくその後のキャリアを充実したものにするためにも、自分がなぜコンサルタントになりたいのか、コンサルタントとして何を成し遂げたいのかはしっかりと考えることが重要です。

コンサルタント像を明確にするためにコンサルタントについて深く理解したい、コンサルティングファームの情報を詳しく知りたい方は、『GradsGuide』の利用がおすすめです。

GradsGuideは、コンサルティングファームに特化した転職相談プラットフォームです。コンサルOB・OGに直接話を聞けるため、リアルな社風や働き方、社内環境などを詳しく知ることができるでしょう。

現職はコンサル業界に限らず、コンサル業界以外で活躍している方も多く在籍しています。コンサルタントとしてのキャリア構築についても相談できるので、現在コンサル業界にいる方・未経験の方どちらにもおすすめです。

コンサルティングファームへの転職に悩んだら

GradsGuideは経営コンサル業界への転職者向けの転職相談プラットフォームです。
あなたの行きたいコンサルティングファームの卒業生にオンラインで転職相談ができます。

相談できるガイド会員はMBB・Big4など大手コンサルティングファームの卒業生が多数在籍しています。
もし以下のようなお悩みがあったらぜひご相談ください!

 

  • 選考が進んでいるものの、業界未経験なのでまだ働くイメージがつかめない
  • 総合コンサルティングファームってどこも同じに見えるけど何が違うの?
  • 内定もらったけど入社後に活躍できるか不安…
  • いち早くプロモーション(昇格)して活躍するために必要なことって何?

記事監修者:渡辺 貴明

メルセネール株式会社取締役。東京工業大学工学部卒業。
大学卒業後、独立系コンサルティングファームにて製造業のクライアントを中心に業務改革支援に従事。その後、アビームコンサルティング株式会社の戦略部門に転じ、経営戦略・事業戦略策定やM&A、新規事業開発、組織/人材開発に従事。
メルセネール株式会社では職業選択における情報の非対称性の解消を目指し、コンサル業界への転職者に向けたコンサルOB/OG紹介サービスGradsGuideを運営、事業責任者を務める。

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