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インタビュー

2024.03.18

組織よりも人?コンサルtoコンサル転職で後悔しない秘訣とは

組織よりも人?コンサルtoコンサル転職で後悔しない秘訣とは

はじめに

こんにちは。GradsGuideの大竹です。今回は《コンサル転職経験者インタビュー第4弾》をお届けします。今回は未経験からコンサルティングファームへ転職されたのち、更にコンサルティングファーム間で転職した経験を持つ森尾さん(仮名)へのインタビューの後半です。2回目の転職にフォーカスしてお聞きしました。皆さんのコンサル転職活動に、ぜひお役立てください!

前編はこちら!

※こちらの記事はnoteにも投稿しております。

プロフィール

森尾洋平さん(仮名)

新卒で自動車会社に就職。社会人大学院でのMBA取得を経て大手総合コンサルティングファームに転職。製造業・自動車会社向けのコンサルティングに従事。その後、再び外資系戦略ファームに転職(退社済)。

コンサルtoコンサル転職。未経験時との違いとは?

ーーなぜ2回目の転職を考え始めたのですか?

森尾さん:まず、総合ファームではITの案件が多く、大きい案件を取ってくるのが正義とされていました。それもあって、いわゆる上流案件をする人は少なく、実際「一緒に上流案件をやる」と言ってはいても実際に関わるのはプリンシパルやパートナー陣だけだったりしたんですよね。その人たちと一緒にやるにしても、言葉は悪いですが指示されたことをするだけになってしまうことがあったりして。

私が所属していた部署では戦略領域を担当する人もいない状態でした。一方で、「やりたいです!」と言っている若手はいるので、いわゆる「歯抜け」のようになっていましたね。戦略チームと横串のチームを組みながら一緒にやっていました。それでも仕事は回っていたのですが、お客さんに深く入り込んで支援していく話にはつながりにくいなと思い、仲間がほしくなりました。

そうして、戦略領域で主に製造業のお客さんを支援する仲間がほしいと考えたときに、この職場では難しいと思うようになりました。

ーーありがとうございます。では、どのような流れで転職活動をされたのですか?

森尾さん:この話をすでに転職していた先輩にしたところ、「今採用をしているんだけど、興味ある?」と声をかけてもらいました。その後、マネージャークラスやパートナークラスの方を紹介してもらい、お話しした結果「ぜひ一緒にやろう」ということになりまして。

ーーということは、候補は一本で転職をされたということですか?

森尾さん:そうですね。ファームごとに強い領域はすでに見えていたので、自分の志向に合っているのではないかと元から興味を持っていました。とはいえ、その実態はわかっていなかったので、ちょうど良いタイミングだと思ってお話を聞くことにしました。

ーー何か対策はされたのでしょうか?

森尾さん:対策は特にはしませんでした。一回ケース面接がありましたが、それでダメなら力及ばずということで諦めようと考えていました。やったとすると、そのファームに入って何をやりたいかを自分の中で整理することくらいでしょうか。

後悔のない転職を。転職後のリアルとアドバイス

ーーでは、転職を実際にされた後についてお聞きします。良い方と悪い方のギャップを教えてください。

森尾さん:良い方のギャップは、上の職位の人も案件にしっかり入るところです。パートナークラスの人もお客さんに対峙しながらデリバリーするのは質の向上につながるためです。

悪い方のギャップは結構フラットな組織ではあるものの、案件がかなりパートナーに紐づいていたところです。自分が紐づいたパートナーがいわゆるパワハラ気質で、この人と一緒にやるのは難しいなと率直に思いました。これは入社前にはわかりませんでした。社内では有名でしたが……。

あとは、良し悪しは関係ないかもしれませんが上の職位の人が案件にしっかり入るということは、裏返すとコンサルタントクラスの活躍が限定的になるということにつながるのではないかとも考えていました。これは成長の機会としてはどうなのだろうと思うことはありましたね。

ーーなるほど……では、もし今、2回目の転職をしようと考えているときに戻るならどうしますか?

森尾さん:当時はほとんどコンサルティングファームのみを見ていたのですが、別の選択肢もあったかもしれません。メーカーに戻ることもあったかもしれないし、コンサルの選択肢が広がったかもしれないし、大きく異なる選択をすることもあり得ると思います。

今思い返すと、当時コンサルばかりを見ていたのは、一回コンサルとしてやり切りたかったのだと思います。当時はコンサルとしてやり切った感覚はなかったものですから。

ーー率直にご自身の2回目の転職をどのように評価されていますか?

森尾さん:後悔はないし、してよかったと思っています。私自身が「やらなきゃよかった」とは考えないタイプだからかもしれませんが(笑)。当然、得たものはありました。考え方、物事の見方、厳しい指導があったからこその成長もありました。

実は当初からそこまで長くそこで働く気はなかったので、すでにその先どうするかまで考えていました。そういう点においても後悔はありません。

ーーでは、最後に、コンサルtoコンサル転職を検討している方にアドバイスをお願いします!

森尾さん:コンサルtoコンサル転職は自分の型がある程度できた状態での転職だと思います。大枠の考え方ややり方は一緒でも、ファームによって細かいところは異なるので、アジャストしていくつもりで入った方が良いです。

あとは、人を見る目は難しいですよね。選考に通ることだけを考えると、できるだけ少ない人に会って通過することを目指してしまいがちです。一方、そのファームの色々な人に会ってみるのが重要だと思います。実際私は合計6人の方とお会いして話しました。

ーーありがとうございました!

さいごに

今回は森尾さんの2回目の転職に関するご経験と率直な思いを伺いました。
森尾さんのように選考過程の中で様々な方に会ってギャップをなくしていくことは非常に重要です。

一方で、なかなか現職の視点からは気づきにくい・言いにくいが転職する方が理解しておくべきこともあるのかもしれませんね。現職の人に聞くだけではわからない視点は転職エージェントやOB/OG等の第三者に話を聞くことで解決するかもしれません。

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記事監修者:渡辺 貴明

メルセネール株式会社取締役。東京工業大学工学部卒業。
大学卒業後、独立系コンサルティングファームにて製造業のクライアントを中心に業務改革支援に従事。その後、アビームコンサルティング株式会社の戦略部門に転じ、経営戦略・事業戦略策定やM&A、新規事業開発、組織/人材開発に従事。
メルセネール株式会社では職業選択における情報の非対称性の解消を目指し、コンサル業界への転職者に向けたコンサルOB/OG紹介サービスGradsGuideを運営、事業責任者を務める。

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