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ITコンサルタントとは?仕事内容や需要・キャリアパス等について解説

ITコンサルタントとは?仕事内容や需要・キャリアパス等について解説

ITコンサルタントはコンサルタントの中でも特に昨今のデジタルの文脈で需要が高まっており年収が高い傾向があります。IT業界で働いている方の中には「経験やスキルを活用してITコンサルタントに転職したい」と考えている方もいるでしょう。

また、「ITコンサルタントへの転職を希望しているが、どのコンサルティングファームを志望していいか迷っている」といった方もいるかもしれません。

今回は、ITコンサルタントの仕事内容や需要、SEとの違いやキャリアパスなどを解説します。ITコンサルタントを目指している方や、コンサルティングファームへの転職を検討している方は、参考にしてください。

ITコンサルタントとは?

ITコンサルタントとは、企業が抱えている問題を解決するためのITを絡めた企画提案をしたり、実際に導入を行うマネジメントや支援等を含むコンサルティング業務を行う職種です。

1980年代末~1990年代にかけてIT技術の著しい進歩により、業務にITを導入する企業が増えました。ITコンサルタントも企業のニーズに応えるようにして需要が高まりつづけ、現在に至ります。

一口にITといってもさまざまな種類があります。ITコンサルタントは、クライアントである企業の事業、業務の状況を把握し問題解決に向けた解決策を提案するというスタンスであるため、必ずしも特定のITの領域に閉じたものではないという点があります。

ITコンサルタントとSEの違い

ITコンサルとSEの違いは多くの場合、関与するフェーズに違いがある傾向です。
前述したように、ITコンサルタントはクライアントとなった企業に対する経営課題や事業・業務上の課題を明らかにし、問題解決することが仕事です。

一方でSEはシステム構築や特定技術のプロの立場として、ITコンサルが企画構想・計画した経営・業務課題に対する解決策としてのデジタル技術・システムを導入する際に、要件定義から開発~保守運用を主体となって推進していく仕事です。

ITコンサルタントにとってはIT/デジタル技術はあくまで手段であり、目的は経営課題・業務課題の解決なのです。そのため、関与する案件ではプロジェクトを管理し、完成したシステムが本当に経営課題の解決に役立つか、評価するミッションをおっています。

ITコンサルタントに求められるスキル

ITコンサルタントは、システム開発・アプリケーション・ネットワークなどITに関する幅広い知識はもちろんのこと、特定のシステム導入を目的としていないので、クライアントに対する深い理解・知識が必要になります。

クライアントの中には、ITに関する知識だけでなく「自社が抱えている問題が何なのか」や「自社の問題がITを導入することで解決するのかどうか」もよく分かっていない場合があります。

そのような場合にITコンサルタントは、クライアントに対し目指すべき方向性を示し合意形成し、問題解決にむけて推進していく問題解決能力やコミュニケーション能力などが高いレベルで求められます。これはITコンサルがSEと比べて優れているということではなく、SEとは異なるスキル・専門性が求められるというように理解をするとよいでしょう。

ITコンサルタントの年収が高い理由

経済産業省が発表した「我が国におけるIT人材の動向」によると、ITコンサルタントのオファー年収は800万~1500万円、厚生労働省の『職業情報提供サイト(日本版O-NET)job tag』によると、平均年収は約685万円です。大手のIT系コンサルティングファームでは、平均年収が1,000万円代のケースも珍しくありません。

ITコンサルタントの年収が高い理由には、以下のようなものが挙げられます。

  • 高い専門性が求められる
  • 常に知識のアップデートが求められる
  • 高いコミュニケーション能力が求められる
  • プロジェクトによっては仕事がハードである

コンサルタントはどの分野であっても高い専門性が求められますが、IT分野は技術の進歩が早いため、最新情報を常に勉強しつづけなくてはなりません。勉強を怠るとコンサルタントとして働き続けるのが難しくなる恐れもあります。

さらに、ITコンサルタントはSEをはじめとするエンジニアを外注先やパートナーをまとめて、システム導入の推進をしていくマネジメントも仕事の一環です。高いコミュニケーション能力はもちろんのこと、プロジェクトマネジメント能力も求められます。

このほか、ITコンサルタントはプロジェクトによっては仕事が非常にハードになるケースもあります。残業はもちろんのこと、休日出勤も当たり前になる場面もあるでしょう。

ただし、近年は多くのコンサルティングファームが働き方を調整していて、長時間労働が続かないように管理をしています。IT系の案件の場合は、比較的プロジェクト期間が長く頻繁に合間があるわけではないようですが、プロジェクトの合間には休暇をしっかり取るなどメリハリを付けて働いている方が多いです。

ITコンサルタントになるには?

ITコンサルタントになるために特別な資格は必要ありません。コンサルティングファームやSIerなどIT企業に入社してITコンサルタント職につくことでITコンサルタントと名乗ることができるでしょう。

ここでは、コンサルティングファームに入社する場合について解説します。

ITコンサルティング業務を行っているコンサルファームに入社するには?

おおよそ「総合系コンサルティングファーム」と「IT系コンサルティングファーム」の2種類がITコンサルタントとしての就職の間口は広いでしょう。

総合コンサルティングファームは規模が大きく、戦略・経営・財務などさまざまなコンサルティング業務を行っているのが特徴です。一方、ITコンサルティングファームはITコンサルティング業務を主軸としているファームです。規模はさまざまで、世界中に事業所を構える大手外資系企業から日系企業、さらに地域密着型の小さなコンサルティングファームまであります。

ITコンサルティングファームの多くが人材不足に悩んでおり、優秀な人材の確保には大変積極的です。例えばアクセンチュアや通称BIG4と呼ばれる大手コンサルティングファームも、常時公式ホームページで中途入社を受け付けています。

未経験でもITコンサルタントになれる?

ITコンサルタントはコンサルティング業務は未経験でも、コンサルタントに適性があると判断された方や、ITコンサルティング業務に活かせる経験や実績がある場合は中途入社が十分に可能です。

一例を挙げると、SEやプログラマーとして勤務実績がある場合、その経験はITコンサルタントとして働く上で役に立つ部分があるでしょう。全く知識も経験もない状態からITコンサルタントを目指したい場合は、SEやプログラマーとしての実績を積む等の経験が必要ですから、コンサルティングファームの中でも人材育成に力を入れているファームを選ぶのが良いでしょう。

ITコンサルティングファームへの中途入社は、規模が大きな会社になるほど難易度が高い傾向です。コンサルティングファームの中途入社選考は、職務経歴書などの書類選考と複数回の面接が一般的です。面接はケース面接を取り入れているファームも多く、企業研究だけでなく面接対策も重要です。

まとめ:ITコンサルタントは大変だがやりがいのある仕事

ITコンサルタントは年収が高く結果を出せば、30代でも1000万円代の年収を得ることができる職種です。コンサルタントの分野の中では知識のアップデートが不可欠で、仕事と勉強の両立が大変ですが、昨今の需要も大変高く、ITの知識や経験を活かしてより高収入の仕事、やりがいを感じられる仕事に就きたい方には適していることでしょう。

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記事監修者:渡辺 貴明

メルセネール株式会社取締役。東京工業大学工学部卒業。
大学卒業後、独立系コンサルティングファームにて製造業のクライアントを中心に業務改革支援に従事。その後、アビームコンサルティング株式会社の戦略部門に転じ、経営戦略・事業戦略策定やM&A、新規事業開発、組織/人材開発に従事。
メルセネール株式会社では職業選択における情報の非対称性の解消を目指し、コンサル業界への転職者に向けたコンサルOB/OG紹介サービスGradsGuideを運営、事業責任者を務める。

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