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コンサルが「役に立たない」と言われる背景と改善策

コンサルが「役に立たない」と言われる背景と改善策

コンサル業界に携わる中で、「コンサルは役に立たない」との意見を耳にすることがあります。この言葉に不安や疑問を抱く方も少なくありません。

本記事では、「役に立たない」とされる背景や改善方法を解説し、クライアントや社会に確かな成果を届けるためのヒントをお届けします。

なぜ「役に立たない」と言われるのか?その背景を探る

「役に立たない」という意見の背後には、コンサルの仕事に対する誤解や期待値のズレがあります。まずは典型的な背景を理解しましょう。

クライアントの期待と成果のギャップ

コンサルティングの成果が目に見える形で現れるには時間がかかることがあります。そのため、「提案だけで終わっている」「実行支援が不十分」と感じられることが少なくありません。クライアントの期待値を適切に調整し、達成すべきゴールを握ることが重要です。

課題の真因に踏み込めていない

クライアントが表面的な問題を課題として提示する場合、そのまま対応すると期待する成果が得られません。真因に踏み込む分析力や、適切な質問で深掘りする力が不足していると「役に立たない」「こちらが言ったものしか出てこない」と評価されがちです。

「役に立つ」コンサルタントになるための第一歩

では、クライアントや社会に価値を提供するコンサルタントになるには、具体的に何が必要なのでしょうか?以下の3つのステップを意識しましょう。

1. クライアントの課題を深く理解する

成功するコンサルティングの鍵は、クライアントの真の課題を理解することにあります。非常に当たり前のことではあるのですが、ただ聞かれたことに答えるのではコンサルティングにはなりません。「クライアントにとって本当にいま取り組むべき問題なのか」「目指すべき状態とどれだけの大きなGAPがあるのか」「なぜその問題が発生しているのか」など掘り下げて考えることが必要です。

2. 提案から実行まで伴走する

これは昨今のコンサル業界ではトレンドというかほとんどのファームが言及していることですが、提案だけで終わるのではなく、実行フェーズにおいてもクライアントと密に連携することで、より具体的な成果を生むことができることでしょう。

3. 成果を測定し、インパクトを示す

コンサルティングの価値は、最終的にクライアントの事業や組織に与える影響で測られます。具体的な成果を追求し、可視化することができると良いでしょう。

クライアントに価値を届けるためのスキルとマインドセット

次に、「役に立つ」コンサルタントとしての資質を高めるために必要なスキルや考え方の一例をご紹介します。

スキルセット

● 問題解決能力

課題の本質を見極め、実現可能な解決策を導き出す能力はコンサルタントの基本です。
問題解決能力は複数のスキルを包含することでしょう。仮説思考力/論理的思考力など考えるスキルや分析スキルなどが必要になってきます。

● コミュニケーション力

クライアントとの信頼関係を築き、提案内容をわかりやすく伝えるスキルが不可欠です。
クライアントと仲良く話せるといった意味ではなく、クライアントを動かし行動を変革させるためのコミュニケーション能力が必要になります。

● 実行力

単に理論・論理で語るだけではなく、現場での実行力を兼ね備えることが求められます。
提案した戦略や施策を現場で形にし成果を生み出すために、クライアントとともに現場での推進力を発揮し、適切に変化に対応しつつ実現に向けて進めていく力が必要になります。

マインドセット

● 謙虚さ

常に学び続ける姿勢が、クライアントの信頼を得る鍵です。クライアントの業界環境変化を含めて、新たな学びの機会は多くあります。積み上げた知識や経験に胡坐をかくのではなく、貪欲に学び続けることが必要です。

● 顧客志向

クライアントの成功を自らの成功と捉え、プロジェクトに取り組む姿勢を大切にしましょう。
コンサルティングもサービス業です。顧客志向のないサービスは満足させることはできません。一方でただおもねるのではなく、真に顧客のために耳の痛いコトも言うことは必要な姿勢です。

仕事を振り返り、成長を続けるための具体例

日々の業務から学びを得て、自身のスキルを向上させる習慣を身につけることも大切です。以下のような具体的な方法があります。

振り返りのポイント

  • プロジェクト終了後のレビューを実施
    少なくともプロジェクト終了時には、クライアントや上司からフィードバックをもらいましょう。
    何がうまくいき、何を改善すべきだったかはただ内省するのではなく、周りの期待を理解することではじめて明確になるのです。
  • 設定した目標に対して成果を検証
    マネージャーであれば営業目標や、ジュニアなメンバーであれば稼働目標など設定した目標があるはずです。定量にかぎらず定性目標もあるはずですから、それらが達成されたか、達成に至らなかった場合であればその要因を分析し対策を立てましょう。

成長し続けるコンサルタントになるために

コンサルティングの仕事はクライアントとともに成長する機会でもあります。
「役に立たない」と言われないためには、常に自己をアップデートし、クライアントに寄り添った提案と行動が重要です。

本記事でご紹介した内容を参考に、クライアントや社会に価値を提供するコンサルタントを目指してください。

さらに、GradsGuideでは、コンサル業界で成功を目指す方々をサポートする情報やアドバイスを提供していますので興味がある方はぜひ無料会員登録してみてくださいね。

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記事監修者:渡辺 貴明

メルセネール株式会社取締役。東京工業大学工学部卒業。
大学卒業後、独立系コンサルティングファームにて製造業のクライアントを中心に業務改革支援に従事。その後、アビームコンサルティング株式会社の戦略部門に転じ、経営戦略・事業戦略策定やM&A、新規事業開発、組織/人材開発に従事。
メルセネール株式会社では職業選択における情報の非対称性の解消を目指し、コンサル業界への転職者に向けたコンサルOB/OG紹介サービスGradsGuideを運営、事業責任者を務める。

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