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フリーランスの戦略コンサルタントとは?

フリーランスの戦略コンサルタントとは?

戦略コンサルタントとしてのキャリアを歩んできた方の中には、フリーランスとして独立する道を模索している方も多いでしょう。フリーランスの戦略コンサルタントは、個人で企業の戦略支援を行う働き方であり、従来のコンサルティングファーム所属時とは異なる自由度と収入の可能性を持ちます。

本記事では、フリーランス戦略コンサルタントの働き方、案件の種類、単価・年収相場について詳しく解説します。

フリーランス戦略コンサルの主な働き方

フリーランスの戦略コンサルタントとしての働き方は、大きく分けて以下の2つのパターンがあります。

1. 事業会社直下型

企業の経営企画部門や新規事業部門に直接参画し、戦略策定や実行支援を行うスタイルです。特に、大手企業の新規事業開発やCVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)関連の案件が多く、社内の戦略チームと密に連携しながら業務を進めることになります。

2. コンサルティングファーム直下型

大手コンサルティングファームのプロジェクトに外部コンサルタントとして参画するスタイルです。クライアントワークの進め方は従来の戦略コンサルと類似しており、チームの一員として資料作成や戦略策定を担当します。ファームが受注した案件の一部を担当する形になるため、安定した案件供給が期待できます。

フリーランス戦略コンサルの案件例

フリーランス戦略コンサルタントが携わる案件は多岐にわたりますが、代表的なものをいくつか紹介します。

1. 中計策定案件

例:大手メーカーの中期経営計画策定 企業の中長期戦略を策定するプロジェクト。市場分析、競合分析、事業ポートフォリオの見直しなどを行い、経営層への提案を行います。

2. 新規事業支援案件

例:スタートアップのBizDev支援 新規事業の立ち上げに関わる案件。市場リサーチ、ビジネスモデル構築、PoC(概念実証)の実施、パートナー企業の開拓などが主な業務となります。

3. BDD(ビジネスデューデリジェンス)案件

例:PEファンド向けの事業DD 投資ファンドやM&Aを検討する企業向けに、対象企業の事業性や市場ポテンシャルを評価するプロジェクト。企業価値の算定や成長可能性の分析が求められます。

4. 経営企画部門支援案件

例:CVC連携、新規プロダクト企画 企業の経営企画部門の業務を支援し、CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)投資の戦略立案や、新規プロダクトの企画・市場投入支援を行います。

フリーランス戦略コンサルの単価・年収相場

フリーランス戦略コンサルタントの単価や年収は、案件の種類や稼働率によって大きく異なります。一般的な相場は以下の通りです。

月額報酬相場

  • 一般的な案件:150〜200万円
  • BDD案件やM&A関連:200万円超えも可能

年収相場

  • 稼働率80%の場合:1,800万円〜2,000万円
  • フル稼働(案件継続的に獲得)の場合:2,500万円以上も可能

単価に影響する要因

  1. 業務内容:高難度な戦略案件ほど単価が高い
  2. クライアント規模:大企業の案件ほど予算が大きく、高単価になりやすい
  3. 英語対応可否:グローバル案件では英語力が求められ、報酬アップの可能性あり

フリーランス戦略コンサルの案件獲得方法

フリーランスの戦略コンサルタントとして安定的に収入を得るためには、案件を継続的に獲得することが重要です。ここでは、代表的な案件獲得の方法を紹介します。

1. エージェント・マッチングサービスの活用

フリーランス戦略コンサル向けのエージェントやマッチングサービスを利用することで、効率的に案件を獲得できます。以下のようなサービスがあり、それぞれ強みが異なります。

おすすめのエージェント・サービス

  • POD:戦略コンサル案件に特化し、高単価な案件が豊富
  • アビリティクラウド:スタートアップ向けの案件が多く、柔軟な働き方が可能
  • High Talent:大手企業案件が中心で、安定した案件供給が期待できる
  • フリーコンサルBiz:登録者数が多く、幅広い案件がある

エージェントを利用するメリット

  • 案件の紹介を受けられ、自分で営業する手間が省ける
  • 交渉や契約面をサポートしてくれる
  • 初回の取引での信頼性が高まり、案件を受注しやすい

2. 直接営業(ネットワーキング、LinkedIn活用、知人紹介)

エージェントを利用するだけでなく、自ら案件を獲得することも重要です。以下のような方法で直接営業を行いましょう。

直接営業の方法

  • LinkedInの活用:経営者や採用担当者とつながり、案件の紹介を受ける
  • セミナー・交流会への参加:業界イベントに参加し、人脈を広げる
  • 知人・元同僚経由での案件獲得:過去の職場のつながりを活用する

直接営業のメリット

  • エージェントを介さないため、手数料がかからず報酬が高くなる
  • 自分の得意分野に合った案件を選べる
  • クライアントと直接関係を築くことで、リピート案件につながる

戦略コンサルタントが独立するメリット・デメリット

メリット

1. 高収入の可能性

フリーランスの戦略コンサルは、月額150〜200万円以上の案件もあり、ファーム所属時よりも高収入を得やすいです。

2. 自由な働き方

働く時間や場所を自分で決められるため、ワークライフバランスを調整しやすくなります。

3. キャリアの選択肢が広がる

独立後は、コンサル業務に加えて起業、投資、教育など、さまざまなキャリアの可能性が生まれます。

デメリット

1. 案件の安定性が低い

一定期間案件が途切れるリスクがあり、安定収入を確保するための工夫が必要です。

2. 営業負担が増える

自ら案件を獲得する必要があるため、営業活動の時間を確保しなければなりません。

3. 社会保障の不足

健康保険や年金などの社会保障が会社員よりも手薄になるため、自分で備える必要があります。

フリーランス戦略コンサルとして成功するためのポイント

1. 専門性の明確化

得意領域を明確にし、クライアントに価値を提供できる専門性を確立することが重要です。例えば、「M&A戦略」「DX戦略」「新規事業開発」など、特定の分野に強みを持つことで単価アップにつながります。

2. 安定収入を確保する案件ポートフォリオ設計

複数の案件をバランスよく受注し、リスクを分散することが大切です。長期案件と短期案件を組み合わせることで、安定的な収入を得やすくなります。

3. リスク管理(貯蓄、税金対策、法人化の検討)

独立後は、収入の変動に備えて十分な貯蓄を確保し、税金対策や法人化の検討も必要になります。税理士と相談しながら、最適な資金管理を行いましょう。

フリーランス戦略コンサルとして成功する未来へ

フリーランスの戦略コンサルタントとして独立することは、高収入と自由を手に入れるチャンスですが、同時にリスクも伴います。本記事で紹介した案件獲得の方法やリスク管理のポイントを押さえ、戦略的にキャリアを設計することで、成功の可能性を高めることができます。

フリーランスとしての一歩を踏み出す際には、GradsGuideを活用するのもおすすめです。戦略コンサルタントからフリーランスになった経験者に、直接話を聞くこともできます。

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記事監修者:渡辺 貴明

メルセネール株式会社取締役。東京工業大学工学部卒業。
大学卒業後、独立系コンサルティングファームにて製造業のクライアントを中心に業務改革支援に従事。その後、アビームコンサルティング株式会社の戦略部門に転じ、経営戦略・事業戦略策定やM&A、新規事業開発、組織/人材開発に従事。
メルセネール株式会社では職業選択における情報の非対称性の解消を目指し、コンサル業界への転職者に向けたコンサルOB/OG紹介サービスGradsGuideを運営、事業責任者を務める。

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